ブラッドソーセージ




ブラッドソーセージ



すなわち血液腸詰料理であります。




材料:ハクビシン一匹から取れるだけの血液内臓、小麦粉、塩。


アライグマはちょっと癖があるし、
タヌキはもう普通に体臭が臭いし、
アナグマはどちらかというと肉食傾向が強いし、
血液を利用するならハクビシンがいいかなーと思ってたんだよね〜。



以下作り方です。


覚悟しろよ!





まずは最も重要な血液の採取。


鮮血
献血希望者の頭をブン殴りピヨらせてから、
逆さ吊りにして首をかっ切って採血します。



ちょっと放置しておくだけでプルンプルンのゼリーになり、
そしてまたちょっとするとゼリーと水分に分離します。

血液は足が早いので、
採血して料理に利用するなら早めにね。 とのことです。





次にブレンドする内蔵ですね。



うーんと・・・・


レバー、心臓、膵臓、腎臓を利用してみよう。


WIKI君によると・・・えーなになに・・・


 ブラッドソーセージは血液以外に内臓や舌、皮、脂肪を入れる。

とな。

肉系は別で使うし・・・・
じゃあ後はベロベロでも利用してみるか。





おーいちょっとキミキミ。




君だよ君ー!







ちょっと舌クレ。





取り外した舌は軽く湯通しして表面の薄い膜を取り外しましょう。

よし、コレで内臓系はいいだろう。


まぁ血もそうだけど、内臓も新鮮なものが喰えるなんて、
自分で食材を獲ってこそだよな。





次は腸でケーシング作り。



胃、小腸、大腸の塊から、
だいたいこの辺から小腸かな〜?くらいを切り出す。



グルングルンの小腸はこのように膜で繋がっていますので、
この膜を切り取って一本の長い腸にします。

膜をあまり丁寧に取ろうとすると、
小腸に傷つけてしまうかもしれませんのでほどほどにします。



次に小腸の中身を洗い出します。

イノシシクラスなら小腸にホースを突っ込めばいいのですが、
どうもハクビシンだとギリギリホースが入りません。

ジョウゴを利用して、ホースをジョウゴに押し当てて行います。

そのまましばらく流しつづけ、
腸を指先でつまみながら上から下までモミモミすると、
汚いドロドロした汁とかカスが結構出てきます。



これでソーセージのケーシングが完成。





いよいよソーセージ作りに入る。



さいころサイズに切った内臓と、
ブラッディゼリーをフードプロセッサーに入れてミックスします。




うほほー!

フードプロセッサーの中の景色がヤバイ。

ソウシリーズのシーンに出てきそうな・・・・。

え? 観てないの??  さっさと観とけよカス。




このままでは水分率が多くビチョビチョで肉詰めできないので、
モッチリ感がでてくるまで小麦粉を加えて混ぜます。

分量はちょっとずつ加えて、腸に詰められる程度になったら良し。
自分の感覚に従いましょう。

最後に気持ち塩を加える。






フラッシュするといよいよおどろおどろしい写真。


ブラッドソーセージの多くは利用するモノがモノなだけに、
クセを抑えるためにスパイスを併用するらしいのですが、
まぁ新鮮ですしせっかくですからそのまま何も加えないで進んでみたいと思います。





ソーセージ作りに入る。




買っておいてよかったぜ。

これはソーセージ作りの労力を半減するナイスマシーンです。



こんな風に腸ケーシングの出口を塞いでマシーンにセッティングして、
コーキングガンのように肉詰めができるのです。



バンバンと銃を撃つ感覚で引き金を引けばニュルニュルニュルっと。

スゲーじゃん。小学生時分の俺に持たせたら泥をつめてカエルのケツに差し込んでるね。

間違いねーな あの鬼畜野郎めー。




腸詰が終わったら、ソーセージ風に適当な箇所でタコ糸で縛ります。




コレを腸が破裂しないように、低い温度でじっくり茹で上げる。


あ〜なんか、鶏がらを煮込んでるような良い香りが・・・



あららん?




しまった!

どうも何本か破裂したらしいな・・・。


ああそういえば俺、空気抜きの穴あけるの忘れてたよね〜。

膨張して破裂かな?

今さらだよな〜。




けど、うん まぁ・・・
破裂してないのは良い感じに茹で上がりましたよ。




でもね、でもね・・・・・




破裂して中身飛び出してきたやつはさ・・・・





あ〜 なんかウンコもれそう。。。。






ぶりぶりぶり



(こらぁー! 漏らすなー!)



ってもう完全にウンチですよね。







ともかくハクビシン血液ソーセージの出来上がりです。





感想


どれどれ・・・・。


モグモグモグ・・・



うぉぉおおおおお!




こ、これはぁぁあああー!








口に入れてすぐに、
先入観の血生臭いイメージが払拭されるほどのあっさり感。

パリッ というより ビリビリッ って感じのケーシングの噛み切り具合で、
小麦粉を加えたことによるモッチリした弾力に、
テリーヌパテのように歯にねっとりくっついてくるような質感が心地良い。

次第にペーストが溶けていくとなんとも言えないコクが舌上に広がり、
鮮度の悪いレバーではまず味わうことのできない、
まったく嫌みのないさわやかでいてまろやかなレバーの真価ともいえる香りが鼻腔を通り抜けていく。

ときおりモッチリネットリ感に加わって、
心臓やタンのコリコリっとした小気味良い感触が咀嚼のリズムを弾ませてくれ、
飲み込んだ後に ああそういえば血液なんだコレは。
と思い出す程度に、金気を帯びた鉄分の味がやや残るが、
口の内部を切ったときのようなストレートなものではい。


スパイスなんか全然必要ないよ。
かえってこの素晴らしい風味の邪魔になると思う。

コレはすごい料理だ。

内臓を誤解してるやつに食わせてやりたいよ。


しかし不思議だよね。

血抜きの悪い肉とか、血抜きの悪いレバーはまずいと言われるけれど、
血液自体が別に不味いわけじゃないんだよね。

それどころかなんともコクがあって美味いわけで。

肉の熟成前に、抜け切れてない血が腐るってことなのかなぁ・・・。


果狸と呼ばれるハクビシンだからこそさわやかででうまいのかどうかは分かりませんが、
狸やアライグマではたぶんこの旨みと風味を堪能する前にクセに阻止されるだろうね。




メニューの部屋
TOP
inserted by FC2 system