国産? 外国産?




オオタカについてさらに調べていると・・・


オオタカ識別マニュアルに辿りついた。

在来種のオオタカか、もしくは多く輸入されているチョウセンオオタカかを区別できるらしい。

これで自分の力で在来種かどうかを判定できそう。



しかし・・・まだ触れられない。

エサを食べるために、鷹の方から皮手袋までは飛んでくるようになったが、
逆にこちら側から触れようとすると怒りやがる。

また首根っこ押さえつけて反撃されてもたまらんし、
少し触れるぐらい許してもらえるよう努力・・・

エサを与えるときに尾羽に、
指でちょっと触れては引っ込めるという、
ヒットアンドアウェイを繰り返す。





ヒットアンドアウェイ作戦2日目にして・・・


当初、触れようとすると羽を広げて威嚇したり、
ピーピーと鳴き声をあげて暴れ飛んでいたけれど・・・




飯を食っている最中や、腹を満たした後は、
尾羽に触れてもとりあえず大丈夫になった。

さっそくマニュアルにしたがって測定してみる。




とりあえず全体的な模様と、
尾羽の紋様のサイズによる識別を試みてみたところ・・・


なんと在来種のメスである可能性が高いではないか!


ということは密猟されて違法飼育されていた個体?

こいつはヤバい!

お縄になる前に逃がしちゃおう!!


と思ったが、これはチョウセンオオタカとの区別マニュアルであり、
オオタカは他にも、北欧やウズベキスタンとかから輸入されているそうで、
まだこの段階で素人の勝手な判断で逃がして、もし輸入種だった場合は、
交雑によりDNA汚染につながる恐れがあるとか。

でもこの時点で在来種の可能性がかなり高くなった以上、
委託保管期間とはいえ、黙って面倒見続けるわけにはいかなくなってしまった。

そこでマニュアルに載っている環境省の担当課に連絡をしたら、
詳しくはマニュアルを製作した研究所に連絡してくださいとのことになり、
さっそく電話をしてみたところ、一週間ほど担当者不在とのことで、
再度改めて電話することとなりました。





手まで乗せてエサを与える行為、
「据える」ところまではできた。

この後、本来であれば鷹据えの難易度のアップをしなければいけない。




午前八時の「朝据」

正午かっきりに「野据」

午後四時には「夕据」

深夜の午前2時の「夜据」

と四回に分けて据えこみを行い、
人間の手に乗ることに慣れさせる。

さらには・・・・




小屋から外に連れ出す「軒据え」



人工的な光にならす「灯火仕込み」



人通りの多い町に連れて行き、
物音やざわめきで驚かなくするための「町据え」



車にならす「車馬仕込み」などの訓練が待ち受けている。









ハイじゃねーよ。

そんな暇ねーよ。








伝統ある技は一朝一夕にして習得しうるものではなく、
寝食も忘れるほど放鷹に明け暮れ、鷹との信頼関係を築くことで、
ようやく人鷹一体となることが出来るのだという・・・。


しかし、もし在来種であれば、
人鷹一体になるべきではない。

やがて野に放つことを考慮するならば・・・


もうこれ以上関与しないほうがいい。


研究所の意見を聞くまでこれ以上仲良くならないことにして、
エサを放り込むだけで極力姿も見せないでしらんぷりするほうがいいのでは?

いや、もしくは人は危険だとわからせるために、
鶏小屋どころか人里にも近づかないようにするために、
デコピンぐらいしていじめてやってもいいんじゃねえの??

いやまぁそれは冗談だが。



手に鷹の重みを感じ、手の上で餌を食べさせることができた・・・

うちの鶏でさえ俺を恐れ、手から食べないというのに!!

ようやくちょっと面白くなってきて親しみを感じてきたところなのに、
愛情をもてばこそ、今することは突き放すことだと自分に言い聞かす。



決して・・・・



本職や無職野郎じゃあるまいに、
あんなに据え込みやってらっれかよー。



とか思ったわけだからじゃあ決して決してありまへん。


俺のとりあえずの目標は呼渡りおきわたりだもん!










そう、手から放って再び手に呼び戻す、
戻るも八卦戻らぬも八卦のドキドキ訓練。

けどもちろん時間はないので、
人鷹一体などという考えではなく、
人が上! 鷹は道具! と割り切って、
俺が鷹に合わせるのでなく、鷹を俺のスケジュールに合わせて、
超スーパーウルトラスパルタ式で呼渡りまで事を運ぶつもりだがな。

俺の手に戻らないとヤバイ って思わせるようにね。


でも今はやりません。

三四郎は失敗して飛んで逃げられてしまいましたけど、
でもこれができるようになってしまったら、
逆に自然に帰すためのトレーニングをしなくちゃいけなくなるもんね。






研究所の担当の方と連絡が取れる。


やはりこのマニュアルにしたがって判別しても、
まだ欧州等の固体である可能性があるとのことだった。

またその識別は、日本産のオオタカに精通したものでないと難しく、
実はそのための欧州鷹との識別マニュアルも、
今ちょうど環境省から作って欲しいといわれて製作中なんだそうです。

研究所さんで識別していただけるのかお尋ねしたところ、
ありがたいことに写真をメールで送ってもらえば、
国産かどうかくらいはなんとかわかるかもとのことでありました。


正面

後ろ
尾羽
顔横
顔前

さっそく上記の写真を撮ってメールで送信、お力添え頂くことになりましたが、
大変お忙しい方のようで ちょっとすぐに返事は無理かな とのことで、
お返事をいただけるまで静かにエサを放るだけ、
極力姿も見せないようにすることにしました。



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