委託飼育開始



警察
 委託の間は、検査はしても大丈夫だけど、
 注射とかは控えてね。


大丈夫。
俺様がトリ野郎ごときを病院に連れて行くわけがない。
この俺様ですらめったに病院など行かないのに。


警察
 途中で飼うのやめたとか言うのもなしです。


ラジャー。
逆に委託飼育中に死んじゃったらどうすんの?


警察
 それはしようがないですよ。



ほー それはそれは。
飼育中の費用も請求できるし、
なんだ気楽にめんどうみれんじゃん。

当然こっちが善意の飼育で野郎を死なせても、
むこうの過失で死んだウコッケイの賠償は出来んでしょ?

え? 無理?



ということで、憎き鶏の仇をしばらく飼育することになりました。

委託保管飼育なわけで、なさそうでありそうな責任もあるため、
逃がすわけにもいかないので、厳しい躾けは出来ないけれど、
死なない程度の軽い躾けぐらいはしてみてもいいだろうか?

といっても、肉食鳥は初めてで手探りな飼育。

第一歩としては、俺が今のところの暫定飼い主であることを理解させることだが、
今は近づけばビビってバタついて、ピーピーピーピーと、
空の王者とは思えんような情けない泣き声を出しやがる。

クズドリめ。
お前が襲った鶏たちの方が、態度も鳴き声もよほど堂々としているぞ!


このビビリーに私を理解させるためには・・・

畜生共に効果的なのは、やはりエサを使った躾方法だろうな。

まずは少し飢えさせてからエサをあげることを繰り返そう。

さすればこの俺様のありがたみがわかるに違いない。

そんで腹が減れば俺を求め、
エサをすがるように仕向ければいいのだ!


しかし問題は餌である。

今はまだ残っていたウコッケイでいいとして、
明日からはとりあえずもったいねえけどイノシシの肉でもあげてみるか・・・






翌日。

解凍したイノシシの生肉を、朝のうちに放り込んでおいたら消えていた。

ちゃんと食べたらしい。

しかしもったいねえなぁ・・・。


その夜・・・



なんと運が良いのだ!!





キョンのロードキル。

こりゃ儲けたぜ。

背肉は俺が頂くとして・・・

残りは鷹用にキープしてやっか!

しかし、全部入りきるかなぁ・・・

イノシシで満杯だったフリーザーを頑張って食べて減らし、
タヌキぐらいなら入りそうなまでに減らしたけれどキョンとなると・・・




俺用背肉。



鷹用手足。



内臓は・・・



レバー、心臓、マメは俺が頂いて、
他の赤モツ系は鷹にくれちまうか・・・



しかし、やはりフリーザーに入りきらんようだ。

入りきらない分を捨てるのはもったいないし、
なんとかとりあえずは真空パックして冷蔵に放り込んでもたすとして・・・・


けどせっかくタダで餌が手に入ったんだし、
これからもロードキル個体を、
俺が興味なくても鷹用に拾うことがあるかもしれないし・・・


追加のフリーザーを購入すべきかなぁ。

もちろん来期までには購入するつもりでいたけれど(罠猟参照)、
ちょっと無駄遣いしまくってしまったので、
今期はもう買わずに来期まで先延ばししようと考えていたんだけど・・・







翌日。


なんてことだぁー!!!




アライグマが獲れてしまったぁーーーー!!!


昨日の朝の時点ではフリーザーのスペースにまだ余裕があり、
タヌキクラス用に友遊式箱罠を仕掛けており、
昨日キョンを拾った時点で罠を解除すべきであったが、
拾ったのが20:00くらいだったので、
解体してて遅くなったので、明日解除しよう って思っていた矢先に、
はたして運がいいのか悪いのか・・・



もう冷凍室どころか冷蔵室にも入らんぞ・・・






というわけで・・・・・



金借りてホムセン直行、
追加のフリーザー買ってしまったーあああ!!!!




ファッファッファ・・・・

鷹のおかげでフリーザーを追加する決心もついたし、
猟期もまだ10日以上あるし、
ちょっとイノシシ罠仕掛けちゃおっかなぁ〜?




ってわけで、鷹の奴に関しては、エサは一日一回と決めて、
ロードキルで拾ったキョンや罠で獲れたアライグマの生肉を与えたりしていた。



つーかアライグマの肉付き背骨を入れておいたら、
すんげー綺麗になってたね。

ここまで綺麗に食べてくれると・・・  ちょっと嬉しい。

そしてこんな細部の肉まで引きちぎれる嘴の性能に感心。





数日して・・・・


猛禽・飼育・鷹匠についてネットで調べていたが、
やはり素人がいきなり鷹匠になるってもなかなか難しく、
各地にあるいろんな流派に弟子入りが流行らしい。

それぞれ古くから培った合理的な飼育法や極意もあるのだろうけれど、
流派なんてのは人を呼び、見せるため、
伝統うんぬんでくだらん動作や部品のひとつに作法だ何だと、
余計で無駄な知識を増やすだけのものに過ぎん。
弟子入りなどごめんこうむるぜ。


ではネットの情報はといえば、
読みづらいブログばかりで嫌になる。

必要な情報にたどり着くために、
どうでもいい世間話も含めて、
過去からすべて読み直さないといけないようなものは、
はなから読む気もせん。

流派もブログも、もっと要点だけをかいつまんで教えてくれよな。


この時点でオレの聖書は・・・・


野生伝説爪王 及び マタギ列伝 となる。





名前不明の鷹匠のじっちゃと・・・



そしてニンゲン料理が得意なかの有名な
鷹匠 十兵衛  から技を盗もう。



(うわぁ〜・・・ 大丈夫かよ そんなんで?)



ダイジョブダイジョブ。
だいたいもともと飼育されてたペットなんだし。


それに鷹匠というものはライセンスがあるわけでもないし、
誰でも自称鷹匠を名乗っても構わないらしいぜ!!!


まぁ何とかなるって!











うひょー きびしー!!

で、まずは何をすれば??





喰いつかせ







なるほど。

そういえばこいつも名前がないけれど、
名前どうこうの前にさっさと主従関係をわからせんといかんですね。

餌をただ放り込んでるだけで、
知らないうちに食べていたってだけでは友情は芽生えん。

この俺の手から餌をとるように仕向けよう!!!


しかし、今は近づくだけでバタバタとカゴの中で暴れ周り、
ピーピーとなさけない声で泣き喚いて落ちつかない。

これもガンコのうちなのか?







そうなのかな?

根性なくてただビビってるだけのようですぜ?

そもそもペットだったし、プライドなんて持ち合わせて・・・





あそう。

あんたたちがそう言うなら、
そういうことにしておくわ。








しかしすんなり食べないうえに暴れるとなると・・・
















俺も目ん玉失う覚悟で臨まないといけないだろうか??


なーんてな。






俺からエサを食うまでぜってーカゴから出してやんねえ。

狭いカゴで反省するがいい。


つーか俺もこええし。





トリ公がどのくらい食わないと餓死すんのかは知らんけど、
自然界では2、3日食えないことぐらいあるだろう。

そうでなくてもいずれは詰めをすることとなる。







狩りの前に再び闘争心を取り戻させるために絶食させる「詰め」。


つか20日間絶食ってマジかよ!?


ほんと死なないのか?

まぁさすがにまだ誰かのペットって段階で試すわけにもいかんわな。

けどそのくらい死なないってならとりあえず2、3日飯抜いてやれ!



え? なに??
それは虐待だって???




バカ言ってんじゃねえよ。

これは躾けであり調教ですよ。


前の飼い主の躾けが悪いから逃げ出したうえに、
うちの家畜まで襲いやがったんだろうが。

それにここで俺を認めさせないと俺が危険だろうが!!


俺も心を鬼にしてんだぜ。

これでも委託飼育ってことでセーブしてんだぞ。

本当の俺はもっとスパルタンだぜ。



ってわけで・・・・

突然私が姿を現すとやっぱまだビビルけど、
「おら食いやがれ」っと放り込んでもしばらくしないと食べなかったエサを・・・・





食ったぁー!!!!



箸でつまんで顔前に出せば、目で追い口で取って食べるまでなりました。

ラークショー。


ふ・・・

トリ公のプライドなんぞ所詮こんなもんだ。

誇りも気位も、食欲という本能の前には脆く崩れ落ちたようだ。

餓えの前にプライドなんざクソのやくにもたたんもんな。

だいたいそもそもこいつはペット、
王者とかいう意識すらトリ公本人は自覚してないだろうし。

そう解釈するのは人間のなんとかってやつじゃねーの。






箸で食べるようになってから・・・


いつまでも狭いケージの中だと塩梅が悪そうだ。

狭くて羽先が汚れてしまうのもあるけれど、
何より、バタついてケージの柵の隙間に羽を突っ込んでもがいたり、
思った以上にバカみたいで、いずれ自滅して手羽先でも折りそう。

バカがアホる前に・・・・




ハクビシン飼育用に建設中だった未完成小屋を、
ちょっといじって鷹小屋に転用してやる。

屋根裏好きのハクビシン用に、広さより高さを設けて、
一畳分のスペースでロフト式で寝床を作ろうとしていたものなので、
羽を広げる鷹にはちょっと狭い感じだが、
まぁ贅沢言ってんじゃねえよな。

わざわざ転用してもらって、
手羽先をおっかく心配はなくなっただけ感謝して欲しいわ。

本当はお前よりハクビシンが飼いたかったんだおれは。



とまれるような場所と・・・



エサを食えそうな場所を作ってやる。



もしタカの持ち主が現れたら、
改めてハクビシンをここにに迎え入れることになるだろうが、
その時にタカ公の糞まみれではハクビシンに申し訳ないので、
糞を飛ばされそうなところはブルシートで囲う。

半径50cmくらいは余裕でうんこ飛ばしやがるぞ。



夜行性のハクビシンのためを思って、
確認窓以外は窓を設けていなかったけど、
せめてもう一つ明かり窓を設けてあげようか。

と窓を増設したけど、ちょっと早まったかな。

タカの調教もはじめは暗闇から入るのがいいらしいね。

まぁいっか。




居心地はどうだ?



追記:

なんてことしてたら、後日ハクビシン捕まる・・・。

まったく間がわりいなー。



かわいそうだけどハクビシン殿は、
即席で廃材で作ったクソスペースに押し込めることになったよ・・・。

カワイソー。

けどお前にもたっぷり喰わせてやるからな。


コーヒーを。




(な、なんでコーヒー???)



え? 実験だよ実験。



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