所持日誌


平成12年
銃を持とうと決心する。

平成15年
警察で猟銃等講習会に申し込む
講習を受けて、テストに合格する
銃砲店で銃を選ぶ
所持許可を申請する
警察による身辺調査
許可証受け取りと銃購入
銃の確認



銃を持とうと決心する

狩猟か射撃ですね。
警察で聞かれて答えられるように。




所持しようとしたきっかけは、近所で狩猟をしている人に鴨を頂いたことから始まりました。
家族は解体するのを嫌がりました。

母「肉になったあとは任せて。」

・・・初めてで戸惑いましたが、試しにちょこっと毛をむしったら吹っ切れました。
ムシリムシリムシリッ! と、毛抜きに解体を楽しみました。

解体が終わり、鴨は鴨鍋とステーキにして食べてみました。

すると・・・・うめええええ!!!

超 うまかったのです。
よく飲み屋などで出てくる鴨の肉がまがい物と思えてしまった。

こういうの(鴨に限らず)自分で捕れたら最高だぁね!

と、銃に関して興味を持ち始め、所持方法などを知り合いに聞いたりしましたが、
いつの間にか、何もしないまま時間は過ぎ去っていました。




猟銃等講習会申し込み

猟銃等講習会は、初心者講習と経験者講習に別れますが、
初めて銃を持つためには、銃を扱うための知識を学ぶ初心者講習を受けて、
テストに合格しなくてはなりません。
まずは警察に電話しましょう。 「初心者講習会を受けたい!」と。
必要なものとか教えてくれます。印鑑、写真、6800円くらい。




1月30日 

 地元の警察署へ初心者講習会の申し込みに行く。
と言うか住所を変更したので(3年くらい前に)免許を書き換えなければならなかった。

「あのー、住所変わったんですが…」
「住民票は?」
「はい、これです。」
「えーと、浦和からですか。」
「はい。」
「…いつ変更したのですか?」
「2年くらい前に」
「だめですよー!もっと早く来てくれなきゃー!違反なんですよー!本当なら罰金なんですよ。2万円。」(マジ?マジ!?)
「すいません、忘れてまして…… お金ないですよ
  (ジャスト2万円持っていたが、ここではそんなふざけたことに支払う金は持ち合わせていないの意)。」
「まあ、いいですよ。」
「え!? あ、どうも。」(こんなんでいいの? て言うかウソだったんじゃないの。)
………「あれ!? これって…(おいおい、まだなんかあるの?)もう免許更新の時期に入ってますよ。」
「ほんとですか?」(忘れてましたー!!)
「ええ。じゃあ、更新の手続きも一緒にやっちゃいましょう。あと写真が必要なのでそちらで300円でお撮りしてますので。」

 ・・・・・・ 中略 ・・・・・

 思わぬ更新手続きで5、6千円持ってかれた。なんだかんだで、運転免許の手続きがお終った。

 ん? そうだ。せっかく警察署まで来たのだし、ついでに銃の初心者講習会の手続きでもしてみるかなー。

さて、何を持っていったら良いのやらわからず(以前勉強したが、以前すぎて覚えていない)、
と言うか行き当たりばったりなので特に何も持っていない。
思い立っただけで交通課(1階)から生活安全課(2階)へと向かった。
安全課の第一印象は小学校の職員室を小さくした感じ。
うーん…なんか微妙。中には3人ほど人がいた。

「こんちは。すいませんが初心者講習会を受けたいのですが・・」と言うと、年輩の婦警が近づいてきた。
「あなたが取るの?」
「はい。」
「初心者でしょ?」
「はい。」(つーか初心者講習って言ったはずだがね)
「じゃあ、これに住所と名前と…(いろいろ)書いて。」
「わかりましたー。」

書類にいろいろと書いている最中に、

「どして銃なんか所持したいの?」
「学生でしょ?」
「時間かかるのよ?」
「お金かかるのよ?」
(などなど)と、質問責め。別に悪いことしているわけでもないのだが、
何故か悪い事をしている気にさせられてしまった。…これはいじめに近い。
時たま、カチンとくることもあった。

さて、書類に必要事項を書き終わった。
「写真は?」
…「は?」 行き当たりばったりだもん、撮ってませーん。
あ、そういえば交通安全課で写真撮ってくれるんだっけ。
「えーと、持ってないんで下で撮ってもらって来ます。」

再び交通安全協会の受付(1階)へ行く。受付の人に「また来たのかー?」って感じで見られていた(気がした)。

写真を撮ってもらって、再び安全課(2階)へ。
「はい、写真デース」
「裏に今日の日付と名前(カキカキ)・・・・じゃあ、こことここに判子。」
「ハンコ?(持ってませーん!)あのー、拇印じゃだめですよね?」
「ダーメよ。」
どーしよ、どーしよ。あ、そういえば車のBOXに入ってたっけかなー。
「あのー、車にあると思うので取ってきます。」
そして(なかったらどーしよー)という不安を抱えたまま一路駐車場へ。

・・・・あった。よかったー。

再び安全課。判子を押す。
「あと、収入証紙6800円分必要なので安全協会で買ってきて下さい。」(またー!?)

安全協会受付。受付のおばさんは「はいはい、また君ね。」って思ってるんだろーな。

再び安全課。購入した証紙を渡す。
「じゃあ、これよく読んどいて下さい。」と、水色の本(猟銃等取扱読本)と講習会で渡すという紙を渡された。


猟銃等取扱読本。法令とか、扱い方、銃の種類などなど載っている。


「それと、講習会は誰でも受けられるんですからね。この後が大変なんですからね。
 君が所持するにふさわしい人物かどうか調査もするし…(うんたらかんたら ぐだぐだぐだ…)」

なんだか感じが悪いと思っていたが、ようやく理解できた。ようするに持たせたくないわけだな。
そりゃそうだ、警察だもん。どうぞどうぞなんて勧めるはずないもんね。
ま、まさか!僕に何度も往復させたのはワザと!? (そりゃ自分のせいだ!)

講習会は25日となっている。
ふー・・・・やっと手続きすべて完了。・・・・つ・か・れ・た。
前もって電話で聞くとか、ちゃんと準備をして行きましょう。



講習会当日

所持するための法的なこととか講習を受けて、
最後に行われるテストに合格しなくてはいけません。
あらかじめ、渡された資料で勉強しておくことをお勧めします。
合格したら講習終了証書をもらえます。



2月25日 

千葉県の人は千葉みなとにある教育会館でやるそうだ。
最寄りの駅から千葉みなとの駅まで電車で訳1時間。
持っていく物は、筆記用具、講習会で出しなさいと言われた受付用紙、猟銃等取扱読本。

申請日から猟銃等取扱読本をパラパラ見続けた以外、特に勉強しないまま会場(場所も確認せず)に向かう。
「電車の中で勉強すればいいか!」と思いつつも、
猟銃等取扱読本を人前で堂々と読むことに後ろめたさを感じてしまい、眠りに陥った。
悪いことではない!堂々と読めばいいのだ! 
が、しかし、警察で変な先入観を植え付けられたのか、それができなかった。

深い眠りから覚め、千葉みなと駅で下車。BOOK OFFを発見。しかし時間はまだ10時前で開いていない。
仕方なく教育会館をめざすが、場所がわからない。駅前の交番で場所を聞こうと思ったが誰もいない。
仕方ないのでタクシーで向かうことにする。タクシーの中であわてて勉強する。
(ここで道を覚えておけば、帰るときは歩いて帰れたのに・・・)

1ぺーじも読み終わらないうちに教育会館に着いてしまった。
受付の時に警察でもらった紙を渡すと座席を指定してくれる。
人数は23,4人くらいだったろうか。
午前中に法律関係について講習をしたが、予習していると見なして話を進めている。
隣の人や前の人の読本を見るとマーカーで線がビッシリ。うわー!予習してるなー!
あわてて教えていた人が大切と言った部分をマークする。

午前の講習が終了。
昼食は、教育会館の一階にカレーハウスのような喫茶店みたいなお店があったので、
そこでハンバーグランチを注文する。(950円)うまかった。
午前の講習で思い知り、昼休みの残り時間は勉強しようと普通なら思うだろう。 
が、僕の場合どーでも良くなり、残りの講習と運にすべてを託すことに決定した。
そこでコンビニへ向かいマンガとジュースを購入。午後の講習までくつろいだ。

午後の講習は銃の取扱に関してみたいなことをやった。
ここでも大事だと言われたところにマークをしていく。全体的に覚えなければいけない数字は少なくて助かった。

講習終了。いよいよテストが始まる。
テストは全員同じ問題だが、順序が不同らしい。
20問の問いにそれぞれ4の答えが用意されている。
正しい答え、または間違った答えを一つ選ぶのだ。14問正解で合格となる。

テスト内容は・・・なんじゃこりゃ? なんちゅーひねくれた問題じゃ。

例えば
「ガンロッカーについて正しいものはどれか?」に対して、

1 「ガンロッカーはすぐに確認できるように見通しの良いところに設置し、常に監視した。」
2 「銃を保管するのに、壊すのには困難な木でできた物を選んだ。」etc

人目につくところに設置しても、常に監視してれば問題なさそうだし、
壊すのに困難なら木でもよさそうだが、火をつけられたらひとたまりもなさそうだし・・・・。
どっちが正しいのー? わかんなーい!!

とりあえず、テスト終了。答え合わせをしてみる。
微妙な問題が4個ほどあり、それ以外に4個間違ったことがわかった。
やっばーい! 微妙な問題が間違ってたら、
20−(4+4)=12 不合格だー!!!!

マル付けが終わったらしい。合格者は廊下に張り出されているとのこと。
突然、荷物をまとめろとの指示。なぜだろう?
「廊下に確認に行って、不合格者はそのままお帰りになり、合格者は戻ってきて下さい。」だって。なるほどね。
僕はすでに帰る気満々だった。

が、廊下に張り出された紙を見てびっくり、合格していた。
おおー!! ところどころ数字が抜けている。落ちた人いるんだ・・・・。5人ほど落ちたようだ。
部屋に戻るが、何故か罪悪感を感じる。落ちるべき人間は僕だったんじゃないだろうか。完全なマグレ合格である。
その後、終了証明書を受け取って帰宅するが、微妙な問題は結局、真実はわからずじまいであった。
駅へと向かおうとするが、教育会館がどこに位置しているのかわからず、結局タクシーを拾い駅へとたどり着いた。




銃選び

合格したら、銃砲店に欲しい銃を選びに行く。
そして警察に提出するための書類を記入してもらう。



3月1日(土曜) 

まぐれ当たりとはいえ、合格したからには次の段階を目指そう。
さて散弾銃(ショットガン)を所持するならば、この後に射撃教習なるものを受けなくてはいけない。
また、これには費用がかかるようだ(4,5万)。
空気銃(エアーライフル)を所持するならば、銃砲店へ行き、ほしい銃を決めてそのまま警察に所持許可申請ができる。
どっちにするかは所持金と相談。残念ながら余裕がない。自動的に空気銃に決定だー!

早速、銃砲店へと向かう。
「空気銃置いてありますか?」 
僕は銃に関しては全く素人。講習に受かり、狩猟目的で空気銃を所持したいことを告げる。
お店の人はプレチャージ式の銃(自転車の空気入れみたいなので空気をためて何度か撃てる)約30万、
ポンプ式(撃つ度に手動で空気を圧縮する)新銃 約10万、中古のポンプ式3万を見せてくれた。
3万円のイノバという銃に即決。(ていうか他のは予算オーバー)

近くにある銃砲店指定の診療所へ診断書を書いてもらいに行く。(千円) 安!
診断書ができあがり銃砲店へ戻って、所持許可申請に必要な書類を代書してもらい、本日は終了。




所持許可申請

俺様は講習に受かった。
そしてこういう銃を所持することにしたから、許可してくれと申請する。
金、かかります。



3月3日(月曜) 

早速、必要なものを持ち地元警察署へ申請に行く。
「あのー、銃の所持許可申請に来たんですが・・・・。」
と言うと講習会申し込みの時とは違う婦警が出てきた。
必要書類を渡すと、申請には9000円の料金が必要らしい。
安全協会で証紙を購入する。
そして、「ちょっと質問するので・・・」
と会議室のような部屋へと連れてかれた。が、そこでは警察のオッちゃんが昼飯を食べていた。
ということで、取調室2で質問を受けた。

・・・・せまい。。。二畳位しかないんじゃないだろうか。
そこに小さな机と椅子が二つ。テレビドラマのような電気スタンドがなかった(ちょっと期待してたのだが)。
・・・・・カツ丼よこせ〜!!!

質問内容は、所持目的、学校について、等々だった。
前回のクソバ・・・いや、婦警と違い、明らかに疑っているというような態度をしていなかったので助かった(前回は頭にきたもん)。

所持目的についての質問に対しては、
最終的には狩猟をしたいが、今は狩猟免許は無いのでとりあえず射撃目的で所持したい旨を伝えた。

質問が終わった。
「それじゃ許可が下りたら連絡しますので。」
「よろしくお願いします。」
とそのまま警察署を後にした。




身辺調査

こいつは銃を所持しても大丈夫な人間か?
警察が、自宅、周辺宅に調査に来る。
周辺住人と仲良くしておくこと。



3月10日

僕が外出しているときに、警察官が調査に来たそうだ。
親がいろいろ質問を受けたらしい。親いわく、感じが悪かったそうだ。
やはり僕が学生ということで、明らかに不審がっていたそうだ。
警察の態度に頭にきた親は、彼に対して
「今は警察官の中にも、らしからぬ怪しい人がいますからねー。」
と、嫌みを言ったそうな。
 
おいおいおい、許可下りなくなっちゃったらどーすんのさ。
でもナイス仕返し!

その後、警察官は近所にも話を聞きに行くと言ってでてったそうだ。

まずい! 僕がいろんな罠の研究・開発をしながら野生動物を捕獲してたことは 近所で有名なのだ。
「彼は大学生のくせに、隣の小学生(同じ部落内に一緒に遊べそうな同年代がいない) と年中釣りしてたり、
タヌキとか捕獲して遊んでるらしいぞ。あれに銃持たせたら危険だ!」
なーんて話されようものなら、たちまち不適格とみなされてしまう。

まーいいさ。なるようになれー。




所持許可受け取りと銃購入

人間的によろしいとみなされたら、許可が下りる。
許可証を持って銃砲店に行けば、銃を購入できる。



3月31日(月曜) 

3月3日の所持許可申請から26日後の29日(土曜)警察から電話があり、許可が下りたので月曜日に取りに来るよう言われた。
一ヶ月近くたっていたので、銃のことなど頭から消えていた。
なので、電話に出た瞬間は「警察」という言葉を耳にして、あわててしまった。

警察から連絡のあった日に、銃砲店へと電話をして許可証を取り次第、銃を購入しに行く旨を伝えておく。

月曜日、早速、警察署へ許可証を取りに行く。
「許可証取りにきました。」と伝えると、許可証と銃を受け取ってから確認のときに出す書類をもらった。


所持許可証。


「4月6日に銃の一斉検査があるので、銃の確認はこの日に来れたら来て下さい。」と言われて終わった。
あまりにもあっけなく終わってしまった。

その足で、そのまま銃砲店へと向かった。
以前に決めておいた中古の空気銃:シャープのイノバ(3万円)をガンロッカー(2万5千円)と一緒に購入した。

自宅へ戻りガンロッカーを設置して銃を入れた。
後は、警察署へ銃の確認を取れば、晴れて銃を完全に所持したこととなるのだ。(それまでは撃てない・・・)


これがその銃。スコープもついていたが、視野が狭くてみ・ず・ら・い。


ロッカーに入れた状態。本来、銃を立てかけるためのスポンジがついてるのだが、銃が短すぎてとどかなくて情けない感じ。


使用する弾はこれ。ゴツいテルテル坊主というかチェスの駒というか、とにかくそんな感じ。 
直径4.5mm 500発入りで1200円だった。エアーソフトガンのBB弾(6mm)より小さいんだね。
こんなので獲物が獲れるのかな〜?


撃つにはまず二つのポッチの下を押す。すると上のポッチが飛び出るのでそこから弾を入れる。
入れたら閉める。次に木の部分が開くので、めいっぱい開いて元に戻す(このときに空気が圧縮される)。
ポンプは回数ごとに固く重くなっていく。
この銃は、ポンプした回数の圧縮空気を一回で放出してしまうそうだ。つまりはずしたら最初からやり直しってことか。
めんどくさそー!! でもそこが面白いのかもしれないね。

試しにプッシュプッシュして空打ちしてみました。
・・・・バンッ。
エアーガンを空打ちしたときと同じような音でした。
音はプッシュ回数と比例して大きくなるみたいです。




銃の確認

手にした実物を警察に確認してもらう。
射撃目的ならこれでOK。
狩猟をするなら、狩猟免許を取得する。



4月6日(日曜) 

前回もらった書類は、銃の保管設備(ガンロッカー)の見取り図などを書くものだった。
ガンロッカーと自身が一緒の写真も添付しろとある。
必要事項を終えて、いざ警察署へ。

駐車場へ入ると、ガンケースを携えた人たちがちらほらと出入りしていた。
検査のある会議室へ入ると明らかにベテラン風の人たち20人位がいた。
何をしてよいのかわからず戸惑っていると、
「まずあそこで使用実績書(だったかな?)を書くんだよ」
と年配の男性が教えてくれました。

ん?なにそれ? わけがわからず上記の「あそこ」へ行く。
「あそこ」には警察官の人が座っており、僕が向かっていくと同時に書類を差し出していました。
「あのー、なんですかこれ? まだ使用したことないんですが。。。」
と銃の確認にきたことを告げると
「じゃあこれは必要ないよ。」
と、そのまま銃の検査に入った。銃身長とかいろいろ調べていた。
その後許可証にポンポンと判子とか押されて
「はい、お終いです。」
と言われた。

やったー!終わったー!

これで晴れて銃所持者となれました。
おもえば所持するまでの道のり(申し込みに始まり、試験などなど)テキトーに物事を考えることが多かった気がするなー。

申し込みから所持まで約2ヶ月かかったのかな?
すべてを終えて思ったことは、普通の人ならば銃を所持しようと思えば所持できるということです。。
講習は勉強しなくても選択問題だから運がよければ(僕みたいに)受かるし、
その後の審査とかもよっぽどのことがない限り、落ちたりしないんじゃないかな。
費用も僕の場合は銃も含めて10万円かかりませんでした。
もっとも僕が所持しようとしたのは空気銃だから、散弾銃を所持するときは違うかもしれません(射撃教習とかあるし)。




あ、最後になって申し訳ないんですが、
こういうのを買って読んだほうが良いかと思われる。
 amazon で検索すべし。


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