11月15日 初猟






ギラギラに燃えていたわたくしは・・・・








昨晩から一睡もしておりません。



フロートボート猟のために・・・・







すでに昨晩、盗まれないことを祈りつつ、
近所のダムにフロートボートを置いてきていた俺。



狩猟解禁初日の予定を立てていた。

ダムの奥の方へは、ダムの周囲を歩いて行けば数十分掛かる距離。

狩猟解禁日は、誰よりも早くダムに赴いて、
ボートでその奥の方へと行ってみようじゃないかと考えたのです。

うまくいけば、長らくの休猟期で平和ボケした鴨達に出くわせるかもしれません。




夜明け前・・・・

すでにダムの入り口まで来ていた私である。


だが残念なことに、暗くて、怖くて、これ以上先に進めない。



許してください 狩猟の神様。


ヤル気は十分だけど、やっぱり俺はビビリでヘタレなのだ。

お化けや幽霊は見たことないけど、
絶対にいると信じてる人間だし、何より殺生でいろいろと怨まれてるだろうからな。。。




入り口で待機して、

「真っ暗でも誰かが来たらそれに着いて行こうかなー?」(早く来た意味ねージャン!!)

などと考えているうちになんとなく明るくなってきて、
勇気ふりしぼって行けるレベルになってきた。




そして、ボートを浮かべる。

しかしまだ暗くて鴨の姿まで確認できない。
(俺は夜目がきかないのだ。)


ここであわててボートを出してしまって、
仮に鴨がいたとしたら、こっちが気づく前に相手に気づかれて終わりだ。




それからさらに時間を置いて、
ある程度先の水面の様子まで把握できるようになってから出航。



いくぜ〜!!


奥地を目指して岸沿いに慎重に進む



ん・・・あれは・・・・??



鴨だぁぁぁぁぁぁ!

暗くて、遠くて、写真がウンコ。


狙い通り。



種類も判別できないので撃っていいやつかどうかもわからないし、何よりまだ夜明け前。

6:15分まで発砲してはいけないのです。



でもとりあえず俺のモンだ!!

俺が目つーけた!!

誰か来ても狙うんじゃねーぞ!  ガルルルルルル




だが時間が来る前・・・・



「あれ??? どこ行った???」


俺の前でブラブラしていたカモを、
水面に突き出た茂みに入ったっきり見失ってしまったのだった。




ちっ・・・・・

俺のカモが・・・・

(何を勘違いしてるのこのバカ管理人は・・・)



夜明けを迎えた。


次見つけたら餌食にしてやるぜ。


とそのとき、ちょうど岸際がカーブしているような場所を曲がったところで、
予期せず鴨軍団に遭遇してしまったー。


マガモだ!!!
(狩猟者らしくアオクビと呼ぶとカッコイイらしい。)



ドバシャシャシャシャシャ・・・
グエーーー! グエッ グエッ!






だがやつらも私が気づくと同時に飛び去った!

そして私と反対方向へ飛び去ったやつらは方向転換!

こっちへ向かってくる。


このシチュエーションは!!!!


「あの時のようになる!!」


すばやくプッシュレバーを押し込んで弾込めして銃を構えた。




すでにポンプは5回していてこの状態にしていた。
こうしておくと イザ というときに早く対応できる。
愛と悲しみの空気銃戦士ポンパーマン達にお勧めだ。



そして俺の頭上通過時に、
やつらに向かって一撃をお見舞いした!



パン!!!!! 



当たるわけねーわな・・・・





・・・・


あーーーー・・・・


あの時も思ったけど・・・・


こういうときマジ散弾ホシーんですけど・・・・




何かすごく悲しくて、いつの間にかダムを猛スピードで一周。



 あーたのしいな フロートボートは(棒読み)



そして大分時間が経ち・・・・





あちーぞ今日はうんこハゲ!


再びダムの奥へ突き進んだ私は、もう狩猟なんかどうでも良くなっていた。



釣りでもしましょうよ奥様。




大分着込んできたので暑さから逃げるために、木陰に非難。
船が流されないように、木の枝に紐で固定。

ハリに付いていたワームを、 捕まえた活き餌(バッタ まだいるんだな。)に変更して放り込む。




そしてアタリが来るまでゲームボーイをして、
ジュースでも飲みながら待つことにする。

ゲームボーイライトだから、木陰でもモーマンタイですね。


(ゲームボーイって、お前何時代だよ?)


方向キーとAボタンBボタンでせいいっぱいなのボク。

ほんとすげえよ、今時のガキどもは。





ジョボン! ジョボン! ジャババババ・・・・







にゃ?


にゃにゃ?




ニャンダー?? 今の音は???









うおおおーーー!!!!









AOKUBI 軍団!!!  着水完了!!!


木陰で遊んでいる、じゃない、釣りをしている俺に気づいていないようだ。





(あわてるな! あわてるんじゃないぞ俺!!!!)



えーーと・・・なんだ?  何をすればいい???



(落ち着け! 落ち着くんだ!!
 こういうときこそ平常心だ!!!)



そうだ!! まずは・・・えーと・・・

このまま出て行ってしまっては絶対に気づかれておじゃんだから、
とりあえずやつらの出方を伺うとして・・・

それからそうだ!

俺は釣りをしていたのだ!!!

そうだ! 釣りをしよう!!!



(いや違うだろ!!!)



いや! そうなんだ!!

こういうときこそ釣りなんだ!!!

すぐそこにカモ軍団がきやがったが無関心を装うのだ!



(なるほど!!  つーかビックリマーク多すぎ!!!!!!)



君達カモ君なんか気にしてないよー
ボクちゃんブラックバス釣ってるだけだよー
君たちも気にしないでねー




どうしようかと悩んでいるうちに、
やつらはここからは見えない場所に移っていった。



そして俺は作戦を立てた!!!!



プロジェクトホフク前進。





ポンプ10回して鬼ヶ島上陸。


上陸してすぐに、俺は大地に身を伏し、

ズリ・・・ズリ・・・ズリ・・・

慎重に慎重に、ガラスの板の上を這う心持で進めていった。


やつらが泳いでいったであろう辺りの藪の中に、
超スローモーション動作でかき分けて入っていく。



く・・・・き・・・キツイぜ・・・・。




だが・・・・











ひゃっほーう!


10羽ぐらいいるな。




先頭に2羽のオス、真ん中にメスの群れとオス1羽、最後尾にオスが1羽。



カモ達は日陰が好きなのかな・・・・



距離的に射程距離なのかどうなのか良くわかんないぐらい遠い。

だがポンプは10回してあるし、何とかなるかもしれん。


皆がついていっている、先頭の威張ってるボスみたいな奴を狙うことにする。




空気銃というのは散弾銃と違ってスコープがあり弾道も特殊なので、
「いろいろ難しい」 ということを最近勉強している。




散弾銃と違って、空気銃にはゼロイン距離というものが存在する。




ゼロイン距離はスコープの調整により
こうなったり

こうなったり
もするらしい。

さらに弾道の曲線はポンプ回数や弾の種類(重さ)によっても変動してきます。



去年、私の空気銃は3、4回ぐらいのポンプで10mでゼロインしているので、
そのつもりで狙いを定めても外れます。

狙うためには、獲物の上位を狙ったり、下位を狙ったりと補正をしなくてはいけません。




今回はポンプ10回してるし・・・・


鴨は遠くにいるし・・・・






つまり・・・・・









よくわかんね!






この空気銃の狙いの補正については、
自前の銃の弾道特性を知らねばならず、
さらに弾道計算ソフトなるものに弾の重さ等の詳細を入力したりして初めて理解できるものなのだ。



そういうのはまぁ・・・・・なんていうか・・・


そこまで数学チックになるともう俺はやる気すら起きないわけで・・・(頭もわりーし)



設定したポンプ3回10mを超えたと思ったら、
あとは俺様は科学には結びつかない神秘的インスピレーションに任せるのだよ。










イタズの急所は三つある。





(突然ネタ入れんな! ボケ管理人が!!!)




今回はカモのアバラ三枚を狙う!!!



(はいはい・・・よーするに何も考えずに撃ったわけですね。)



っていうか遠すぎてスコープの十文字を鴨に合わせるのでいっぱいいっぱい。





イザ!


パン!!!!!!!!!!




あ!!

外れたか!!!????



ん?

どっちだ?




と、一瞬思えるほどの間を置いてから バチャチャ と飛び出した。

と同時に1羽のオスがボスについて飛び、
残りの奴らは反対方向に飛んでいく。


やはり外れたか・・・・。


散弾だったら3、4羽くらい落とせてるんじゃないのかなー。


と思ったら、ボスは飛んでからちょっと先の水面に降りて、
もう一羽のオスもそれについて水面に降りたらしい。
ここからでは茂りすぎて先のほうまで確認できない。


ん? 当たっていたのか?

それとも危険はないと判断して降りたのか?

何にしてもまだチャンスはあるようだ!



鬼ヶ島を後にして、降り立った2羽を再び狙おうとフロートボートに乗り込むが、
乗り込んだ瞬間、奴らの視界に入ったらしい。


バチャチャチャチャチャ。



ち・・・逃げられたか・・・・。

あれ? でも1羽だけしか飛んでないぞ?

もう1羽はどこだ?



ん? あれは・・・・。




先に何か浮いてるぞ。


チャパチャパチャパチャパ・・・・(ボートを進める)









ああああああああああああ!



ボスだー!!!!





力尽きて落ちたんだね。





弾は胴体に当たっているらしい。






・・・・・

なんていい顔・・・・





グエェェェ・・・(死んでますよ。苦しめてません。)

マガモゲットー!!!!

嬉しすぎーーーーーーー!!!!!






そして釣りをしながら戻ろうとしているときに、
数人のハンターがダムへとやってきた。

ふひひ。今さら来ても遅ぇーぜ。
徹夜の俺様を見習いなさい。



「鴨見たかい?」



どうやら釣りしてるので釣り人と思われているらしい。



「残念でしたー! 俺がお先に頂きましたー! イエーイ!」    というべきか・・・



いや、初猟の出鼻をくじいてはかわいそうだな。
さりげなくもうここに獲物がいないことを伝えよう。



「そういえば・・・・朝に2、3羽浮いていたような・・・・
 でももういないっスよ。 飛んでいきました。」




ハンター達は去り、俺も去ることにした。








いやー・・・素晴らしい戦いであった・・・。



今日また、俺的メモリアルがひとつ追加された。


死ぬ間際の走馬灯で猪メモリアルについで現れるシーンになろう。



もう・・・・一猟期分ハッスルした気がするな・・・・今日は。




そしてその夜から朝にかけて・・・・・・・
























!!




クソー!!!! やられた!!!


ダニだぁー!!!



体中20箇所くらいやられてる。

痒くてたまんねー・・・・・



ホフク前進のせいだな・・・・・


(自分でダニにやられやすいってわかってるくせに・・・
 自業自得だ バカ。)



だが、俺は!


また獲物がいればホフク前進すっぞ!



そう。





俺は阿仁マタギ雷レッチュウの一員で、
「ホフク前進のブービー」の異名を持つ男なのだ。


 ホフク前進のブービーストーリー

  獲物の気配を感じたらすぐにその身を大地に伏す。
  そのとき地面に犬のウンコが落ちていようが平気ではいつくばる。
  一度伏したら雨が降ろうが槍が降ろうが山ビルに囲まれようがホフクをやめない。
  そして彼が一度引き金を引けば、生き延びた獲物はいないという。
  仮に引き金を引く前に獲物に逃げられたとしても、
  しばらく地面に伏したままやめないという(悲しくて)。







そんなことよりおちんちん膨れませんように。







本日の猟果
発砲 2 
スカ 1 
当り 1 
回収 1 
半矢 0 



空気銃猟日誌
狩猟の部屋
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