初猟2





現在時刻はすでに午前1:30を過ぎたようです。。。







ふぅ・・・・・





寒い・・・・。









(なんだよ! 寒いのかよ!?)









おう。顔面がよ。



なんかテンチョとかシャリシャリしてる。










んなことよりも!!








先ほどまでテンチョに顔をうずめてマージャンしてたんですけどね、
どうも夢中になっていた間に、鴨がすでに近くに飛来していたらしいんですわ。

いや〜・・・・

イヤホンしてたらまったく気付かんかった。



(お前は今、何をしようとそこにいるの?)



そりゃー当然狩猟じゃないですか。

ですけどね・・・・
鴨を獲るため、けど鴨のことは考えない、
第六感の鋭い連中に対しては、この何ともいえない行動が大切だと思うんです。

山を歩いてたりすると、
突然野生動物とばったり出くわしたりするときがあるんだけど、
そういう時ってだいたい全然関係ないこと考えたりしてるときなんだよね。

別に気を消そうと思っていたわけでもなく、普通に歩いてただけなのに、
近づくまで向こうもこっちに気づいてなかったというか・・・

お互いに「あ!」って感じで。


これもきっと俺が求める大切なサムシングのうちの一つだと思うんだよな。



(クソが偉そうに・・・
 黄龍からレベル落ちて意地になってリアルで夢中になってただけくせに。)



なはははは。 バレた?

まぁそんなこんなでイヤホン外してみたら、
なんか近くで クルルル  クケケケッ とかたまに聞こえて来るんだよ。

どうもかなり近くにいるらしいんだ。



(きっとカエルじゃねーのか?)



このサミーのにいたらスーパーバカガエルだろうが!!!

間違いなく鴨だよ。



そして今、顔を出して聴覚を研ぎ澄まし、
声、音からその居所を必死に突き止めようと努力してんですが、
真っ暗じゃ判るわけねーよ!


そんなときのサーモグラフィーですが、
今つけちゃって大丈夫かな・・・・。

テンチョでカバーすれば何とか大丈夫かな?

いやでも・・・・


と、こうしてわかる、やはり暗視ゴーグルにすべきであったかなぁ と。



そして悔やみ、悩みに悩んだ末に、
テンチョでガードしながらサーモグラフィーの電源を入れると、
マジか!?

すでに網の作動範囲内にも何羽かいるみたいだぞ!!!!

瞬時にサーモをOFFにしてこれまで以上に息を殺しにかかるも、
ヤバイ・・・

コントロールできずにおさまらず高鳴る鼓動が奴らに聞こえてしまいそうな感覚だ。



ちくしょおー・・・  スタープラチナァ!!!







と、できたらいいんだけどなぁ・・・





さて、どうする?

どうする俺??

もう少し待つか???




(やっちゃえよ?)




いやでも・・・もっと中に入るかもよ?




(逆に、網の辺にいたやつらがどっかに行っちゃうかもよ。)




う〜・・・・そうだな・・・。

やると当然周りの奴らは飛んで行っちゃうよな・・・。

勿体ねえな・・・   失敗するかもしれないし・・・。

そうだ とりあえずもう半荘打ってから考えましょうか?





(馬鹿野郎!!! やれる時にやらないでどうする!!??)




そうだ!

チャンスはもう来ないかもしれん!!!  やるぞ!!!!




今綱を引くべきか否か、
自問自答しながらついに引く覚悟を決め、
音を立てないように綱に手を掛ける。



ドッキドッキドッキドッキ。。。



いいねぇ〜 まるで地震で揺れてんじゃないかくらいに脈打つこの感じ。

失敗してもいいよ。

今この瞬間がとても楽しいよ俺。。。

エッチでもそうじゃない?

イったときよりもイクまでの間とかイク直前のほうがいいんじゃないの?

イった後はもうどうでもいいや〜みたいにならない??



(やめてください! そういう例えは!!)



うんわかった。


よーし・・・      イクぜ!






1、2、3・・・・・・・








ダアアアアアーーーーー!!!!



俺は後ろにひっくり返るほどの勢いで思い切り綱を引いた。

と同時に  バタタタタタ・・・・

鴨の去り行く音が盛大に聞こえる。



ど、どうなった!?


すぐに体勢をたてなおし、テンチョを脱ぎ捨て、
ヘッドランプをONにして作動した網に向かってBダッシュ。

うおーっっっと! 長靴が脱げた!

気にせず爆走ー!!!


その時、ライトの明かりが網の中から一つ、
何か物体が飛んでいくのを照らし出した!




あー!!!   逃げた!!!!
逃げられたぁーー!!!!!!





逃げた逃げた逃げた逃げた!!!!

間違いなく、網で捕らえた鴨が網をすり抜け飛んでいったのである。

マジかよクソー と、網へ駆けつけると、
おいおいおいおい!!!!


網が動いてんぞ!














ルゥゥゥォォォォォォオオオオオオオオ・・・・・・・

















どうだ見たかこんちくしょぉおおお!

やったぞぉおお!!!!!









ウヒョホホー!!!

先ほど逃げた鴨は運よく網をすり抜けられたようですが、
こいつは運悪く羽の付け根がひっかかってしまったようです。




ザマァ〜ミロガキャー!








あーマジもう嬉しくて涙が出そう。





・・・・大満足・・・・。


とうとうやったぜ・・・・。

網の目が細かければ2羽捕獲できていたのか・・・・。

まぁ一羽でも今の俺には十分だ。








すばらしい猟であった。。。。


これで俺も去年失ったものを取り戻せた気がするぞ。




(ションベン漏らした事実がなくなるわけじゃねーけどな。)






まぁそーなんですけどね。


でも俺はプライドを取り戻せた気がするぜ。

ほんとズタボロだったからな。

あとはこいつを俺の血肉にして更なるパワーアップっといきたいもんだ。



が、


しかし・・・



あれですよ・・・。



苦労して捕まえた上に一羽だけ、
おまけに何のダメージもなく五体満足とくるとですね・・・・。



なんか殺すのがもったいない気がするのは何故でしょう????


鴨が食いたくて獲ったのに、
なんかすごく殺したくない。








で、朝になって・・・・





なんかこんなん作っちゃいました。




ちょっと飼ってみよー!

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狩猟中に捕獲した獲物は飼育が可能らしいよ。
ちょっと詳しく調べてみるけど。
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エサ与えまくってフォアグラ作ってみるわ!!

血も取れるし鴨血豆腐もだな!

そんでぶっ殺したら目にウジ虫が湧くまで外に吊るしておくわ!





アー楽しみ!!!!







2日後、夜のイタチよけの就寝小屋を隣接作業中に隙間から逃亡されました。


ガビーン!! (ToT)







もうなんか・・・

今度こそもう十分って感じだわ・・・

俺って網猟とは相性がわりいのかも知れねえな・・・




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