初猟



※ この日誌は、というか網猟の日誌については更新するつもりがありませんでした。
  自殺レベルに思い出したくないメモリアルになってしまったので。
  しかし何とかパロって笑い話として自分の慰めにもなりそうなので更新を決意しました。




1月5日


飛来調査によりいよいよカモ達が頻繁に田んぼへ降り立つようになったのを確認。

明日の夜あたりから網猟を開始しても良さそうだぜ。





と、その前に・・・・



ちょっと大事なことを忘れていたぜ。







じゃあさっそくお湯を沸かして・・・・




ところでわしの血液、黒いの知ってた?






(なんだよ突然・・・? 赤じゃなくて??)




















いや、ちょっと色をな・・・・













ほら、テカッた緑のままじゃ光が反射してカモにバレちゃうカモじゃない?





(だからってわざわざ血液で染めないでも。
 お前ハーミットパープルあるんでしょ? 念写すりゃいいじゃん?
 いちいち3万円のカメラをぶっ壊さないとダメなの?
 テレビで生中継もできたよね? つーかぶっちゃけ砂でもやってたジャン??
 ところで波紋は波紋? 水のトラブルこそ波紋じゃね?)





え? いったい何の話をしてるの??







まぁ実はこんなん使ってみたんだけどね。




もともと素材が染まりづらいものなので真っ黒にはできませんが、
まぁ何もしないに比べればテカリはそこそこ抑えられたような気がします。






1月6日



夕方、暗くなる前に家のそばの良く降り立つポイントへ網を仕掛ける。



デコイ設置。



離れたところにシートを敷いてそこに待機して、ようつべの放送を開始。

あとはカモが来るのを待つのみ!




今回の作戦ではテントも暖房のためのストーブも使えない!




カモ達が捕獲エリアに入ると同時に、
このレベルのハイパーアクションをとらねばならないのだ!

あのカモフラテントの中でぬくぬくストーブ付けて、
とっさにこのアクションは大変危険です。






やがて夕方が過ぎ、太陽も沈み、気温も冷えて、
キーンと凍てつく静寂の闇がやってきた頃・・・






手袋持ってくるべきだったなぁ・・・・。

っていうか寒さ対策をちょっと怠ってしまったな。

今から取りに戻ろうかな、でももうちょっと待とうかな、どうしようかな?


とか悩んでいるうちに・・・・








♪ フィフィフィフィフィフィフィ ♪





おお!!

闇夜の空から嬉しい羽音が聞こえてきて、
地面に次々にバサバサと着地する。





・・・・・・・・






動画
来た来た来たぁ!


網を仕掛けている田んぼの一枚向こうに10羽ほど、
さらに一段上の田んぼにさらに10羽近く降り立っているぞ。

しめしめだぜ。

後はジックリ待つだけだな。




うーむ・・・


それよりしまったな・・・・



そういうわけなので今ヘタな動きをするわけにもいかないんだよな。


さっきカモが来る前にちょっとしておけばよかったなぁ。













まぁなんとかあと一時間くらいは大丈夫かも。

せっかくの好機、無駄にするわけにはいかんし、漏らすわけにもいかん。

今こそ、日本男児として耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ時である。








そして時はすでに一時間など軽くオーバーしただろうか。

カモ達が網を仕掛けている田んぼに来る気配は一向にない。

まさか気配を覚られているのだろうか?

しかし今は銃猟ではなく網猟で、仕掛けた網を設置し直す事ができない以上、
俺にはここで微動だにせず息を殺して待つ意外に術はないのだ。

すでにサーモグラフィーの画面の明かりも、
パソコンのようつべ放送もヤバイと思って中断し、
ションベンで膀胱をパンパンに膨らまして一人我慢大会に入っているのだが・・・・















((( ガクガクブルブルブル ))))

















春巻みたいに裸じゃないんだぜ!

ジャンパー着てるんだぜ!

なのに寒さも・・・・・膀胱も我慢の限界だぁー!



あが あががが・・・・



イテ手手手手手・・・



「なんかもう指先の感覚が無くなってきてるん・・・?」


と思ってふとデジカメをいじろうとすると、
小指がまったく動かず握力もない。









こいつはマジにヤベえ!!!




す、すぐに下山せねば指先切断の恐れ!!



自分の体の異常に気付いてから戦線離脱を決意。

それでもあのカモの大群を散らすような行為だけはしないように、
やつらには絶対に気付かれないように慎重に畦を歩こうとしたもりだが、
いやもうすでに気付かれていたのか、立ち上がった直後に、
カモ達は闇の中大きな鳴き声と羽音を上げ飛び立っていった。




・・・・・









くー・・・・もう限界だ。


とりあえずションベンをさしてもらうわ。。。。。


とチャックに指をかけるが!





ん?    あれれ???












力が全然入らねぇーーー!!!



だ、だめだー! ベルトも解除できん!!




ザケんじゃねえ マジで漏らしそうだ!!!



いい、急いで家へ!

手を温めて解凍しないと!!


小便をしようという意識に持っていったことで、
極限に膨張した膀胱から溢れ出て、尿道近辺まで染み出したションベンだったが、
走ることで尿道の筋肉が引き締まるのだろうか、
尿意が少々遠ざかった気がしたものの家の玄関をくぐると同時に第二波到来!



ふぎゃー!


大急ぎで家へ行き洗面所でお湯を出し手を突っ込む。












ぴぎゃあああ!





突如、手首から先を地獄の拷問器具アイアンメイデンに突っ込んでしまったかのような、
強烈で鋭くそして計り知れない無数の激痛が走る。

痛みは一撃で終わらない!

グサグサチクチクチクー! っと、
まさに剣山での連続攻撃をされているかのようである。



まさしく不意打ち。

激流を堰き止めている戸板を支えることにのみ集中していた意識を、
手先の激痛に耐えうることだけに移行してしまった。


戸板 外れる。











やっちゃったー!!!!!!







ガクブル状態での小便。




 



などと彼らのように快感を覚えるよりもまず、
場所が風呂場ではなく洗面所であったことも起因するのだろう、
数少ない俺の理性が再び尿道の戸板をはめる努力をし、
かろうじて床を濡らす前にどうにか流れの堰き止めに成功。


多少膀胱にスペースができたことで我慢の限界点にも余裕ができた。

そして意識が再び下半身に移ったことで激痛を伴う解凍が順調にクリア。

手先の感覚と指力が回復、トイレに駆け込んでダムの水を一気に放水。























今までで一番気持ち良い・・・・






と、アブノーマルな快感に支配されるのも束の間、
やがてダムの水量が減るにつれ、反比例して湧き上がる新たな感情。



耐え難きを耐え、
忍び難きを忍んだ限界からの失禁こそものの哀れなり



ああ・・・色即是空 空即是色




そう・・・




この上もない無常観。




床は濡れなかったものの、
「ちびった」では済まされないレベルのお漏らし。


三十路過ぎておもらし。



この俺様ともあろう者が・・・・


やっちまったぜ・・・・



しかし・・・    俺は頑張った。

努力した。

それでも人の力ではどうしようもないこともある。






今この瞬間、俺は悟りを開いたのだ!




濡らしたパンツや湿ったズボンを洗濯機に放り込み、
シャワーを浴びて風呂に浸かって暖を取り、
何もいなくなった田んぼへ再び戻って網を片付ける。


悟りを開いて失禁教の教祖となった俺は、
布教活動に忙しくなるのでしばらく網猟封印をここに宣言する。


二度と網猟なんてしたくない。

いくらカモが食いたくてもあんなプレイはもうゴメンだわ。



(もっと湯たんぽとかカイロとか準備すればいいんじゃないの?)



うん。ちょっとナメてたよね。

だってここ千葉だぜ。

家もすぐそこだし、寒けりゃ戻ればいいやって感じで。

そこにあの大群でしょう?




(だからっていくらなんでもっスよ・・・)




















(っていうかあんた、そういえばウンコも漏らしたことあったよね?
 お前のことを勘違いして尊敬してるとか言ってるやつに真実を知らせてやるぜ!)




え? あれも??


バリウム飲んでウンコでなくて下剤飲みすぎて、
お腹ユルユルで夢うつつに屁かと思ったらウンコが出たってやつ?




あれもカウントされるの???



俺の中ではノーカウント。 なめんじゃねえぞ。




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