鴨の網猟に向けて 2




さぁ網を準備するぞぉ!


と一言で言ってもいろいろ課題がありまして、
さぁ準備しようとすんなり準備できるものではありません。





課題その1  猟法の選択


網猟にも実はさまざまな種類がありまして、
狩猟読本から引用させてもらうと下記のようになります。


無双網
片無双



双無双



穂打ち



袖無双


はり網
ウサギ網



谷切網


投げ網


つき網





このように法定猟法として定められている網猟には大きく4つあり、
設置方法でさらにいくつか分かれますが、
網猟の免許で全てできるようになります。

人力で動かすことが条件で、張りっぱなしの網の使用は、
基本的にウサギ目的以外では禁止となっております。


谷切網もそのつど人が動かすようになっています。



さて・・・・網猟の種類がお分かりいただけたところで、
じゃぁわたくしめはいったいどの網猟をやればいいのかというと・・・・。





やったことないからわかりません。






まず一番楽そうで獲れそうなのは投げ網のような気がしました。

そこで・・・・・



まずはこんなん作って夜中の田んぼにいるカモたちを狙いましたが、
車ではかなり近づけるのに歩いていくとすぐに逃げられてしまったり、
投げても遥か上空で届きません。

投げ網は土手などで鴨の飛行ルートに張り込んで行う網猟であり、
田んぼ向きの戦闘法でないと身を持って実感させられてしまいました。


じゃあ突き網はと言えば、
田んぼにおけるバーサス鴨戦では投げ網以上に無謀でありました。


そしてはり網の谷切網は、仕掛ける場所がありません。



結局、一番準備が面倒臭そうですが、
無双網方式が田んぼでの鴨戦では戦闘能力が高そうです。

そして無双網の中でも片無双、双無双、穂打ち、袖無双とありますが、
中でも設置の簡単さと捕獲ポイントの広さで考えると穂打ちが一番のような気がします。




このように設置した場合・・・・



広がった際には倍の領域をカバーできるわけで。



ということで猟法は無双網の穂打ちに決定です!




課題その2  可動部の作製



まず無双網の派生系はいろいろあれど、
基本の動きはこのようなタイプで、
地面に寝かせた竹を糸でひっぱって作動させる感じです。



そのためには赤丸のアクション部分、
これをスムーズに可動させてやらねばなりません。


そこでいろいろ考えた結果、
というか実はたいして考えずに一番安そうな方式にした結果、
そんなこんなで出来上がった可動パーツが下記です。




ちゃっらーん!

なんてことないですね。
ただの塩ビのパーツを組み合わせただけです。



ココに細竹を差し込んで使用します。


動画
こんな感じでアクションします。


これで可動部の完成です!





課題その3 網の素材


ということで猟法が決定し、
可動ポイントの工夫もすんだところで、
一番大切な網を用意しなくてはなりません。



まずもって・・・無双網の網ってどんなもんだろう?



と思って古い雑誌やらネットで検索してみると、
いわゆる市販されている無双網用の網というものは、
3.6m×6mくらいでだいたい・・・・

2500円・・・


ん・・・ いや??


2、 2万5千円!!



高い高い高い高い!

信じられねえよ 高すぎるだろう・・・。


その網がいったいどんな素材のものであるかは不明ですが、
余計なものを買ってしまった俺には手が出せません。

マジもうどんな素材を使用してるかなんてどーでもいいっつーの。
こんなことならサーモグラフィーなんて後回しにすればよかったかな。
身の回りの品でさばけそうな物はもう残ってないし・・・。





そこで身近なホームセンターとかで売っているいろんなネットで代用することに。



まずはいわゆる一番安い防鳥網で試してみましたが、
素材はテグスでちょっとゴミが絡まっただけでグチャグチャになってしまい、
扱いにくいどころか、網猟としては一回きりの使い捨てにすらならない俺と同様ゴミカスヘタレレベルと判明。




キュウリネットはどうかなー?

糸も太めで扱いやすいけど、網の目合いがデカ過ぎる。
18cm角や24cm角ではカモも余裕ですり抜けてしまう。



ガーデンネット。

大分かさばるけれど、これは扱いやすさは一番で、
目合いも10cm角なのでくぐって逃げられるかギリギリ微妙なところで、
捕獲後にBダッシュで駆けつけることでフォローすれば何とかなりそうだ。

網のサイズも1m×5m、2×10mとあるようなので、
つなげれば穂打ちでも十分対応できそうだ。



というけで網は園芸用のガーデンネットに決定!





試運転



こうして、獲れるのかどうかは別にして、
無双網に向けての大きな課題はクリアしました。


それではその他必要な部材を集めて、
いよいよ猟場にて模擬実験に入ります。



イメージ
仕掛けた状態を図にするとこんな感じで、
コレに従い必要なものを集めます。


可動装置
前に作ったやつですね。 2個必要です。
細竹

稼動装置のパイプに入る太さですね。
切ってきてもいいけどホームセンターでも売ってるよね。
2mあればいいんじゃない?
また先っぽに紐を通せるようにこんな工夫をしておく。

ガーデンネット。長さは細竹の長さ×2倍。
奥行きは任意で設定してください。

コレを引っ張って作動させるので、太すぎず細すぎず、
隠れ場所まで誘導できるよう50〜100m用意する。
たまたま家にあったものだからこんな色だけど、
当日はちゃんと黒いものを用意するつもり。
紐固定杭
紐を引いたときに抜けないようなものを用意する。
網固定ペグ
マルチシートや防草シートを止めるようなのでいいでしょう。




鴨が集まる田んぼに図に従って設置する。



いざ 試運転開始!!




う・・・



うおおおおおおお!!!!!

動画


やった〜〜!!!

せ、成功だぁあああああ!!!!



思った以上に良い動きするじゃぁねえかぁ!








今ココに趣味友遊式無双網・・・

鳥捕網avicider (トリトリネットエイビサイダー) 完成です!





こうやって自分で試行錯誤することが大事だよな?

狩猟というものは結果でなく、過程を大切にしたいもんだよな?

駆除じゃねえんだから。

ハンターとして道中楽しみたい。 それだけさ。




(と、ジンみたいにカッコつければ、
 獲れなかった時の言い訳になるとでも?)




いやそんなつもりないですよ。 いやほんと。 ほんとのほんと。

そもそもマルチハンターたる者、金で誰かの作った市販品を買うのではなく、
なるべく試行錯誤して自作して挑戦すべきだと思うんだよ。

何かあったときに罠を売ってくれる人がいなかったらどうするんですか?

何かあったときにホームセンターがなかったらどうするんですか?


俺の最終目標は全て自然素材を使用して、
どんな時、どんな場所でも鳥獣に立ち向かえるようになることなんです!






こういう罠で鳥を取るとか。



こうやって落とし穴で獲物獲るかさ!






まぁどっちも禁止されてんだけどね。







とうわけで罠で鳥を捕るのは禁止なんだけど、
海外ではこんな鳥用のトラバサミ風な罠があったりするんですね〜。

カッチョイイ〜。



でまぁ話を戻すけれど、まぁ要するにだ・・・・

金で技術や物資を調達して解決するではなく、
その時用意できる物で己の知恵を絞り挑戦してやろうという精神が大事だと思うんですよ わたくしは。





(夜中にサーモグラフィー使おうとする奴の言うことか?)




あ、いや、あれは・・・・・あのその・・・・




(皆さん騙されてはいけません! こいつの信念とかはいつも後付です!
 こいつはいつも金が無くて自作に走ってるだけです!)






こらこらダメだろうが。 本当の事言っちゃ。


 「銃は単発にこだわったり、罠はどれも試行錯誤して自作したり、
  狩猟の過程にこだわりを持っている管理人さんのようなハンターを尊敬します。」


とかいうケツの穴がムズムズするようなメールをくれる俺を誤解した人もいるんだし、
そういう奴には理想の管理人を演じて夢を見させておかなくちゃいけないだろうが!



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