カモステーキ




この俺に「狩猟って面白そうかも」と思わせた料理。



18歳

当時、近所の人に頂いた丸々の鴨を、

「毛をむしって肉を外して喰うんだよ。」

ぐらいのアドバイスで、どーにかこーにか皆で料理して食べてみたわけですが、
その時にしたのが遊び心でハイクラスのブランデーを使用したステーキだったのです。

残ったガラで鴨鍋もしたっけねぇ・・・。


ようやく散弾を所持し、まぁいろいろ事故もありましたけれども、
晴れて大量の鴨を手にできるようになり、バクバクと味わいもせずに喰うようになってしまった今だからこそ、
初心を思い出すためにふたたびちょっとリッチなブランデーを購入してこの料理をやってみなくてはいけません。




マガモ&カルガモ胸肉。



を、冷蔵庫から出したら常温でしばらく置いておいて、
焼く前に肉面を包丁の背で叩いて、形を均一にして塩コショウ。



フライパンにサラダ油を熱し、煙が立ったぐらいで肉を入れる。



強火で、焼いてる側の焼き色を見ながら軽く焼いて、
そのままひっくり返して30秒、弱火にして1分ちょい。



火をゆるめてキッチンペーパーで余分な油を拭きとる。




ナポレオン イキマース!!





♪燃えあがーれ 燃えあがーれ
  燃えあがーれ カモステーキ♪





ブランデーを投入したら、鍋を傾けて火をつけアルコールを飛ばしながら香りをからませ、
火を止めてからバターを入れて溶かしながら風味をつけて、
皿に盛り付け、残ったタレをソースとしてかける。




カモステーキ完成。






感想













なんちゅうもんを食わせてくれたんや・・・

なんちゅうもんを・・・




こんな旨いカモは食べたことない・・・

いや、そやない、
何年か前に食べた記憶がある。

旨い、ほんま旨い・・・

コレに比べると山岡さんのカモ料理はカスや。









雄山「管理人さん、そのカモ料理はあなたが昔食べたカモ料理ですよ。
    ブランデーの銘柄もクラスも同じです。」





俺「わしが若いころに食べたカモ料理やったんか・・・
  なつかしい味や・・・ 旨いカモや・・・
  激安ウィスキーちゃうねんな・・・。」




思い出しちまったぜ・・・・。

こういう野味に目覚めてしまったときの前髪フサフサの若造の俺をよ・・・。


野鳥のカモ独特の強いワイルドな香りに、
当時の俺には手の届かないような酒、というかそもそも未成年だった俺を、
ナポレオンという響きだけで圧倒したブランデーの甘い果実のような香りがよく調和して何とも言えないものになっている。

俺の心を動かした味。

10年ぶりに初心を思い出す。


そうだ。料理は人の心を感動させてはじめて芸術たり得る。

これを思い出さなければ、今後の俺の料理は材料自慢、
腕自慢の低俗な見せびらかし料理で終わるところだった・・・。

有難うカモステーキ。




(昔を思い出しただぁ? そこまで味がわかるのかお前に??
 じゃあ今食ったマガモとカルガモの味の違いを言ってみろ???)



ん?

違い??








俺「どっちも最高! ンメー!! イエーイ!」




(いっぺん死んで来い!)





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