上海蟹で一番美味しい食べ方はシンプルな蒸し蟹だという。
結構いいサイズ。
蒸すときはタコ糸で拘束しておくとよし。
沸騰したら放り込んで10〜15分ほど蒸しあげる。
そろそろいいようだ。
完成。
ではない!!
同種の上海蟹を食べるとき、
バキバキ歯で砕いて口の中でモグモグして殻をペッペッっと吐き出すような野蛮な食べ方と、
その中身を頑張ってホジホジして取り出した身を蟹ミソと混ぜて豪華に食べる、
お上品で蟹に敬意を表した食べ方がある。
本場中国では「蟹八件」と呼ばれる、
上海蟹分解に特化したツールがあり、かつては嫁入り道具として持たされていたという。
このサイズなら頑張る価値が十分アル。
まずは甲羅をはがして甲羅の裏にへばり付いたミソを取り出す。
口のちょうど下辺りの塊には砂袋があり、
固体によってはここに砂や泥を溜め込んでいる個体がいるので深追いしないように。
胴体をはさみで半分にバッサリと切り、
胴体中央部分のへこみにギチギチにつまった蟹ミソを掻きだす。
すでに脳内でその味を予見でき、
ヨダレがダラダラ出てくるのを我慢しながら身の発掘作業にうつる。
足
胴体
雄ならその巨大な爪の中から頑張って取り出す。
約40分・・・・
これ以上取り出す肉はないだろうぐらい頑張って、
ようやく甲羅に山盛り程度の肉を取り出すことが出来る。
この取り出した身とミソを混ぜ混ぜして・・・・
スプーンにどっさりのせて口に運ぶ。
ばくっと。
感想
んんんんnnnnn・・・・・・〜〜〜
あまぁーーーーい!!!!
口の奥の苦味を感じる部分で甘みを感じるような、
深くて広がりのある大人の甘み。
甘みを楽しんだ後にゴクリと飲み込んだらヨイ〜ンと残る甘みの余韻に混じって、
蟹本来の身の味がだんだんと浮き上がってくる。
そこに紹興酒をコクリと一口・・・・・
・・・・・・・・
ガキにはわからない大人の世界。
40分苦戦する価値大いにあり。
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