サムゲタン





(サムゲタンって、参鶏湯?)



うん。

だからー・・・・


サムキョンタンですな。




(テールスープに続き、お前ン中では韓流か?
 つーかサムゲタンって鶏の腹にいろいろ詰めてなんかすんだろ?
 キョンでできんの?)




できるのさ。







この手乗り式キョンでな!




(げげっ!!

 それはっ!!)




そう。

キョンの胎児だ。




(そんなの食べるやついるの?)




わからん。

ググっても誰も食ってないようだけど、
俺としてはいらない臓物の一部として見なす事ができない。



こんなりっぱな命を捨てられん!







さて、まずこのミニマムキョンの毛を何とかしなくてはいけません。


毛を処理する方法としては、

 ・湯通しする
 ・バーナーで炙る

の2通りがあるが、とりあえず熱湯につけてみて、
ダメだったらドライヤーで乾燥させてバーナーで炙るってスンポーで。




湯を沸かして指入れて「アッチーこれ!」ってなったらキョンをつける。

そしてこれなら毛が抜けるかなーってくらいに引き上げて、手で毟ってみる。




おお! 毛が抜ける!

というより剥ける!!

まるでスッポンの皮むきみたいだ!



つんつるりーんのすっぽんぽん。

そしてなんだか・・・・


豚足みたいな香りがすんぞ!




腹を開いて内臓を取り出す。

腸あたりを握り締めて引き抜くと、
心臓、肝臓、小腸、大腸あたりがごっそり取れる。



すげー内臓もコンパクト。



さらに指で横隔膜を突き破り、
背中のほうにくっついている肺を取り出す。

骨盤を切らないのでウンコを出すため、
肛門から割り箸などを突っ込んで流水で洗う。



すでにウンコが。

何がどういう原理でウンコ化するのかさっぱりだが、
子供が子宮内でウンコするとどうなるの???

ウンコするほうもされるほうもたまんねえよな。


腹をよく洗い、
キッチンペーパーで水分を良く拭いておく。



これで下処理は完成。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


いよいよサムキョンタンの調理に入る。


用意するもの


まずは一番大事な高麗人参

ちょうど韓国の知り合いからもらったのだ!



さらに・・・・



1オウギ
2クワの木
3ウコギ
4ナツメ
5カンゾウ
6トウキ

・クコの実
・松の実
・ショウガ
・ニンニク
・もち米





(すげー・・・  本格的ー・・・  お前やるじゃん!)




見直した? 惚れ直した?


なーんてな バーカだまされてんじゃねえよ。




1羽分の1〜6までの簡単サムゲタン漢方セットが売ってるんだよん。

俺の用意したのはそれほどでもない。



しかしスゲー料理だよな。



コレ見ろよ。

木の枝だぜ。



コレなんか板切れですわ。

昔、市販のパックのサムゲタンを購入して食べたときに、
腹の中に詰まっていたこの板切れを、
てっきり鰹節の切れ端と勘違いしてガジガジと喰う努力をしたら、
アイスの棒みたいにささくれて喰えなかったヤツだ。





ではまず、1〜6までの漢方セットを水でサッと洗い、30分ほど煮込んで煮汁を作っておく。



残りの材料をキョンの腹の中に詰め込む。

なるべく米を奥に。


あれれ・・・・うまい具合に腹を閉じることができない!



・・・・



そうだ! こうしよう!!




パンパース。

オムツdeガード。

さらに型崩れしないように木綿糸で結わく。



・・・・



なんか・・・・





囚われの宇宙人というかなんというか・・・。


赤ん坊を虐待している気分になってきた。





鍋にキョンと先ほどの煮汁を加え、
出てくるアクを丁寧に取り除き、アクの出が止まったらトロ火で煮込みに移る。

まだ出汁が出そうなので、大き目の材料は再び投入。



3時間煮込む。



じゃぁちょっと役満天国でもしてきまーす。




じじい対戦を控えているんだよ。


勝負だ ジジイ共!


そして第1戦目にしてでドベ確定。
トホホ京都リターン。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




そろそろいいようだ。

ムワァ〜っといわゆるサムゲタンの香りが!




土鍋に移し替えて、
結わいた糸を取り除いてから熱々にしてネギを散らし完成!

サムゲタン同様に、
お好みで塩コショウで味をつけ、
身をほぐして召し上がる。



胸につめたもち米がパンパンに膨らんでイイ感じ。



肉も結構ある。




感想

では チャルモッケッスムニダ。


まずは何も味付けしないでスープを・・・・



コクリ・・・・



う、 う 、    う〜〜〜〜〜







薄い!!!


サムゲタンっぽい高麗人参の食欲増す香りはヨダレが出るレベルなのに、
味がメチャクチャ薄くて香りについてきていない。



塩コショウで味付け。




うむ!!  味と香りの調和がとれた!


でもなんか・・・・やっぱり病人食って感じ。



肉は・・・


うむ! 鶏肉っぽくてうまいけど・・・骨が全然硬えーじゃねーか!!

煮込みが足りなかったか!?

骨まで食えるつもりでバラバラに崩したので、
逆に食べずらくなってしまったが、
ガムみたいで溶けていく感じの肉質のおかげで、
口の中で容易に骨だけ選り分けることができる。

中に詰まっていたもち米が何とも言えず美味。




コレも硬いのかな・・・・?



と思ったら頭蓋はメチャクチャ柔らかくて簡単に真っ二つ。


スプーンですくってパクリ。




んんん〜〜〜〜〜〜〜め!!


普通に脳みその味だよ。
魚の脳みそを食べたときに、
もっと量があればな―・・・的に思う感覚を満たしてくれる。




これはあれだ。

下処理は簡単で肉も十分あるし、
一食材としての価値を見出せたのは成功だけど、
胎児料理としては失敗だな。

圧力鍋でガッツリ煮込んで骨まで喰えるようにするとか、
焼いてバラバラにしないで喰うほうが良いかもしれんな。


なにはともあれチャルモゴッスムニダ!





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