マルチハンティング
自家製 コピ・ルアクの飲み方




一度ハクビシンのおなかを通って再び乾燥させた生豆は、
普通のコーヒー豆の生豆と同様で大丈夫だそうです。

ただし、せっかくの麝香の香りを失わないように、
なるべく深煎りは避けた方がよいとのことです。



焙煎する


このような焙煎の器具が売られています。

フライパンでも大丈夫とのことですが、
少量であれば小さいほうが取り回しがいいです。

また、網タイプを使用して、直火焙煎の方法もありますが、
それなりに技術を磨かないと煎り方にムラが出てくるそうなので、
まずはフライパンタイプから入門がよいそうです。



豆を煎ります。



弱火で鍋をせわしなくゆすり、時に菜箸でかき回し、
入り始めて約3分くらいでちょっと焦げ目が目立つようになり、
チャフと呼ばれる薄皮が剥がれ始めて舞います。



チャフは苦みのもとになるそうで、ここで一度手早くザルに移し、
ふっと息を吹きかけてチャフを飛ばすと、余計な苦みが薄れるようです。



すぐに鍋に戻し焙煎を再開、
さらに3分ほどするとパチパチ音が出始め煙も出始めます。
次第にパチパチ音が薄れるも、また勢い良くパチパチ言い始め、全体的に色が変わり、
生豆を煎っているなぁ的の青臭い香りから、香ばしい香りになってきます。



ここから煙の量が増し、
豆に含まれる油分も出てきて豆がテカり始め、
一気に熱の通りが良くなり、変化もそれこそ秒単位で現れる感じで、
いわゆるコーヒーの香りがかなり強くなります。



ここまですると本当にコーヒーの香り豊かに、
苦みとコクに深みが出てきて、
素人焙煎とはいえ、売っているコーヒーの遥か上をいくものができます。



しかし今回は、もっと浅煎りで、しかもいろいろと試さなくてはならず、
煎り方に差が出てはいけないので、分量と時間を一緒にするため、
最初のパチパチ音がしてから2分半と決めました。

ギリギリ豆の表面に油が浮くか浮かないかほどです。



冷ます


焙煎が終わったら余熱でもすぐに変化してしまうので、
急いでザル等に移して扇風機やうちわを利用し荒熱を取ります。



ここではじけ飛ばなかったチャフが残っていれば取り除きます。



粉にする


完全に冷めたらコーヒーミルで豆を挽けば・・・



ドリップ用の粉に生まれ変わります。

こうしてまったく同じやり方で三種の豆を粉にしました。



生豆焙煎済み
ノーマル
バナナ
ブドウ

生豆の状態では匂いにかなり差がありましたが、
煎って粉にしてしまうとそれほど特別な差はなさそうな・・・・?

そしてウンコから取り出したものは、
一度ハクビシンの体内を通ったことと、
良く洗ったことによる効果でしょうか、
チャフがまったく発生しませんでした。





ドリップして飲む


いよいよあとはドリップして飲むだけです。

しかし、やはり飲み比べねばなりませんので、
挽いた粉の量と入れるお湯の量は同じにします。

粉12gに対して湯量140mlで。

少量お湯を入れて粉を湿らしたら20秒ほど蒸らして、
残りのお湯をゆっくりと時間をかけて注いでいきます。


というわけで・・・





趣味友遊特製ハクビシンコピ・ルアクの完成です!

自家製とはいえ超高級コーヒーの名に恥じないよう、
母の銀食器やコペンハーゲン、リヤドロの置物を黙って借りてきて場の格調を盛り上げる。

みんな旅行中で俺一人しかいないのが悲しい・・・

みんないればお菓子代出させてもっと豪華にできんのに。



感想


どれどれ〜。


まずはノーマルタイプ。

うん。 美味しいです。

浅煎りなのでよく焙煎したのに比べるとコクが少ないけど、
その分さっぱりとして酸味が味わえる感じかな。

俺はもっと深煎りしたコクのある方がいいなぁ。



そしてバナナタイプ・・・・

ノーマルに比べさらにコーヒーとしての香りがやや薄いところに、
何やら独特な、ちょっと腐りかけのバナナのような・・・と言えばよいのか、
ちょっとヘンテコな香りを足した感じ。

コクリ・・・・



こ、この香りはぁー!!!


飲んだ瞬間に鼻腔を突いてくる香りは、
まるでウンコを回収した時のような、
しかしペットフードのウンコとはまるで違う、
フルーツを与え続けた時のウンコのあの何とも言えない、
ほのかに甘ったるい香りを直接口に入れてしまったような香り
だ。


先入観で 「ん?」 となるも、しかし悪くない香り。


はたしてうまいと言っていいのやら悪いのやら。

直接製造に関わらず、ウンコから豆を回収する作業を行わず、
この香りがすでにウンコの香りに近いものであったと知らないものであれば、
あらら? なんか面白い香りっすね! となるのかもしれないが・・・・。

味はノーマルの浅煎りよりさらに苦みが薄れていて、
渋みや酸味がもっと強調されて味わえる感じで、
やはりノーマルよりコクがまろやかになっているようなのに、
何故か変な深みを感じて・・・

コーヒーよりも紅茶風に近くなっているかもしれない。



ノーマルに比べると明らかに別物。


そして牛乳を加えるとさらにコーヒーより紅茶寄りに近づく。

これはコーヒーなのに珍味と言える飲み物。 珍コーヒーだ。




そしてブドウタイプ・・・・


うおぉぉぉおお!

なんか獣臭みたいな香りが強いぞぉぉおおおお!!!!


これはどういうことだ!?

ペットフードを与えたウンコの乾燥した匂いに近いんじゃないのか!?

ちょっとこれは・・・なんかオエって来るかな・・・・      オエ。




なるほど、やはり同時に食った果肉によってかなり左右されるようである。

つまり、生豆を食わせても、
同時にコーヒーの果肉を食べさせなければ、
本物のコピ・ルアクには近づけないのかもしれない。



というかそもそも俺は本物のコピルアクを飲んだことがない。

つまり麝香(ムスク)なるものの香りとはどんなかも知らない。

つまりこの自作コピルアクに麝香の香りがあるのかどうかさえも・・・





後日・・・・



麝香(ムスク)のお香を購入。

さらに・・・・




モノホンのコピ・ルアクも手に入れた!!

やっぱ飲み比べなくっちゃなぁー。




そして一足先に更新がてらお香を楽しんでみたが、この香りは・・・


外国のホテルの備え付けの石鹸の香り


これが麝香(ムスク)の香りだとするならば、
もしこれが食べ物や飲み物から香ったらちょっと食欲が失せる香りであり、
そして何より、俺の自作豆からはこんな香りはせず失敗ということになる。






さらに後日・・・・

ノーマルとバナナと本物で、家族にも飲み比べをさせてみることに。



ちなみに本物の豆の状態と粉の状態。

粉状態でノーマル&バナナと並べて比べると、
コーヒーとしての甘ーい香りが強い感じだけれど、
全然と言っていいほど麝香(ムスク)らしい香りはしないがはたして・・・







豪勢〜!!!



超高級コーヒーを飲むって事で、
みんなからお菓子代も徴収して、
食器も豪華に使わせてもらえました。

キジが邪魔だキジが。




本物コピ・ルアク・・・・


お味は・・・

ふむ。。。

やはり浅煎りで酸味や甘味が強く味わえながらも、
ノーマルの浅煎りでは得られないコーヒー風な香りがやや強く出ている感じ・・・・

というだけで、特出して変わった風味を感じるというわけでもなく、
言われなければこれが一度ジャコウネコの体内を通り、
ウンコから取り出したモノであるなどとは想像もつかないほどいたって普通レベルなお味。

お香から感じ取った石鹸のような麝香の香りは全くしないと言っていい。



一方で俺とハクビシンによる共作コピルアク。

やはり石鹸の香りとは似ても似つかないものであるが・・・


これは独特な香りと味わいだな!
なんか変なフルーツ的な香り!
 と。


コーヒーと言って出されれば明らかに「おや?」っと思うも決して不味いとは言えず、
「これがウンココーヒーだ!」 と言われれば、
「なるほどこれがそうかー!」となるウンココーヒーをウンココーヒーとして味わえる味わいである。 と。

結果として、値段はともかく、仮に金を払って飲んだとして、
飲んだ後に飲む価値があった と思えるのは自家製であるという結論であった。

コピルアク・・・というより、自家製ハクビシンのウンココーヒーとしてならば、
十分に成功したと言って良いのではないでしょうか。



そして最後になりますが・・・




今回の実験に御協力頂いたハクビシン殿に感謝です。

決して無理に食わせて虐待したわけではありません。

さぁ、豆なしのブドウをたんとお食べーな。

といつつ風太計画遂行中。




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