アメフラシ料理




アメフラシ。



3月の釣り雑誌にアメフラシ料理が載っており、
「金を取れるやつ」などと紹介されており思わず買ってしまいました。

これは試してみなくちゃいけないですよね?


昭和天皇も食べたんだし。





アメフラシの捌き方


アメフラシはいじくると紫の体液を出すことで有名です。



この線の両側のビラビラを開いた真ん中の、
コリコリしたあたりに墨袋があるのでこれを除去すればよいのですが・・・

(アメフラシが貝の一種である証拠の殻もココに格納されています。)




活きたものであれば刺激を与えれば当然このようになります。

この紫色の汁にはヌメリも含まれており、
手につくとなかなか取れません。


そこで、流水にさらしながら、
アメフラシをいじめてやりましょう。

しばらく墨袋のあたりをシコシコと刺激してやれば、
敏感なアメフラシはイキ続けて、やがて出るものが出なくなりますので、
安心して捌きに入ることができるのです。



まず、この頭の辺りに スッ っと軽く包丁を入れてやると、
ドピュっと内臓が飛び出し、体内に含まれていた水分がトクトク出てきます。



さらに包丁を逆さに返して、
頭の切り口から背に向かって身を切り開きます。



開き完了。

こうして口から肝までの内臓を全部取り出すことができます。

今回はキモをいただいてみましょう。


つーか捌いててペンキ屋にいるみたいな臭いがすんだけどよ?




キモは周囲に内臓が付着しており、
その内部に砂や海草が詰まっていますので、
らせん状の内臓に軽く包丁を入れて水で洗い流してやります。



身は塩でゴシゴシもんでヌメリを取り、
キッチンペーパーでよくこすることで、
体表の黒い色素を取り去ることができます。

この色素もかなり臭みの元のようですので、
取れるならば取っておいた方がよいようです。



そうすると・・・・


新種のクリオネ
アラ?

見た目はもはや貝の一種以外の何でもありませんね?

この状態でもまだまだ水分が出ますので、
キッチンペーパーに包んで重石をしておくといいと思います。


これで解体は終了です。




こうして出来上がったのが・・・・・



アメフラシの刺身

キモはさっと湯がいてあります。



アメフラシの味噌煮



そしてアメフラシの沖漬けです。



沖漬けは活きた状態で酒を少々加えた醤油でビン詰めにして、
3日漬け込んでおいたものを輪切りに。



感想


刺身・・・・

コリコリシャキシャキ
貝と植物を掛け算したようなすげえ歯応え。

塩気のある海草の味で、
身自体の味がよくわからない。


肝が強烈!!

味はサザエのそれに通ずるところがあるが、
ビリビリする刺激と強烈な薬品みたいな風味がする。

食べてる海草に左右されるのだろうか?

くはー!  ちょっとキツイわ・・・・



味噌煮・・・・

わるくない。

熱が通ることで歯応えがグリグリザクザクと、
入れ歯でもがんばれば食える、健康な人は楽しめる歯応えになっていて、
アメフラシそれ自体の旨みが前面に出てきたような気がする。

「この貝は何?」と思うぐらいに普通に食える。



沖漬け・・・・

海草の香りの奥に、かすかにイカの塩辛のような香りが・・・


うっげー!

キツイ・・・・

キモ刺しの時の毒々しい味と香りが先に立ち口の中がマヒる。

つーか海草がそのままの状態で残ってるし。

肝を取り除いて身だけ食べると、
歯応えは引き締まってゴムゴム感が出ていて、
その中にシャキシャキ感も残っていて楽しめるけれど、
やはり臭み少し気になってしまいよろしくない。

しっかり下処理しないと駄目みたいだな。


結論:食料がなければ食う。




ちなみにアメフラシの体液染めにチャレンジしてみましたが、
うまく色素が定着しないようで失敗しました。



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