マルチハンティング
絞りとシャッタースピードと露出




突然ですが、水が満タンのバケツをイメージしてください。


タプタプ

だと思ってください。


このバケツの容量(サイズ)が、そのとき必要な光の量だと考え、
水(光)が満タンの状態が良い写真(適正露出)な状態である と考えます。



水(光)多すぎ
適正露出
水(光)少なすぎ

そうすると、先ほどの写真で言えば、
このように置き換えることができますね。


良い写真とはバケツに水が丁度いい状態です。




では次に、このバケツに入る水(光)の 溜まり方 についても理解しましょう。

これは 蛇口のひねり具合  蛇口の開け時間 によって決定されます。


は? って感じですね。


以下の図を見て、蛇口とバケツで理解しましょう。





蛇口をいっぱいひねって、水をいっぱい出した状態です。
バケツが満タンになるには4000分の1秒しかかかりませんでした。

4000分の一秒でバケツの水がいっぱいになるというのはありえない時間ですけど、
水を出していた時間がとても短時間で済んだと理解してください。



では次の図です。



蛇口を少しだけひねって、水を少しだけ出した状態です。
バケツが満タンになるためには、1秒もかかってしまいました。

たかが一秒ですけど、さっきの4000倍も違います。
すごい長い時間水を出しっぱなしにしなければならなかったと理解してください。



仮に初めの状態で1秒間(長時間)蛇口をひねってしまうと、
水はバケツの容量を超えて溢れてしまいます。



同様に2回目の状態で4000分の1秒(短時間)しか蛇口をひねっていなければ、
本来、水が満タン必要なバケツに水は溜まりません。


とりあえず、蛇口とバケツの間における、
ひねり具合とひねり時間の関係は理解できましたですかね?

どちらの場合も、バケツが満タンになり適正露出になりましたが、
水の溜め方が違っていたということです。

そしてこの溜め方によって出来上がりの写真が違ってきます。





では次に、水を光に置き換えて考えます。

水は光、つまりバケツに光がいっぱいの状態が適正露出。
溢れたら露出オーバー。 少なければ露出アンダーです。

蛇口のひねり具合が絞りと考えます。つまり出てくる水の量が光の量です。

蛇口を開けている時間が、シャッターを開けている時間と考えます。




するとこの二つの写真の場合、
露出(明るさ)はどちらも適正ですが、光の溜まり方が違っていたと考えられます。


左の写真の場合、ピントが浅いので絞りは開いていたことがわかります。
つまり、一度に取り込まれる光の量が多かったのです。
なのでシャッタースピードは速くして、光を取り込む時間を短くしました。

一度に大量の水(光)が入るので短い時間にした
 蛇口とバケツで考えるとコレです。



右の写真の場合、ピントが深いので絞りを絞っていました。
つまり、一度に取り込まれる光の量が少なかったのです。
なので、シャッタースピードは遅くして長い時間光を取り込んだのです。

水が少ないので長時間開いた
 つまりこうです。





ではこの写真ではどうでしょうか。


左の場合、水の動きを瞬間的に捉えたかったのでシャッタースピードを速めに設定しました。
そのため光りが取り込まれる時間が少なくなってしまいます。
なので絞りをいっぱい開いて一度に光りが入り込む量を大目に設定しました。

短時間で満タンにする必要があるのでいっぱい開いておいた
 バケツで考えるとこうなります。



右の写真の場合は動きを流動的に捉えたかったのでシャッタースピードを遅めに設定、
光りが長い間取り込まれるので、絞りを絞って光りの量を抑えました。

長時間で満タンにするのですこし開いておいた
 つまりこうですね。




以上のようにピントに重点を置いて絞りを優先して、
次にシャッタースピードを調整して露出を適正にする撮影方法を絞り優先
動きに合わせてシャッタースピードを優先し、絞りを調整することをシャッター優先といいます。

そのままですね。




これまでのことをまとめると、要するにこんな図が出来上がるわけですが、念頭に置いてほしいことは、
ピントを深くしたい場合は動きの速いものは撮れない
逆に動きの速いものを撮りたい場合はピントが浅くなってしまうということです。


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