---

その日、春に向けて野池の状況を見ておこうといろいろ巡っていて、
とある山の奥へと進んだ先にあるダムに行こうとした時でした。

たまたまタッションしようと車を止めて降りたら、
足元に何かの骨らしいものが転がっていました。

「なんかが持ってきたんか？」

と思いながら放尿を開始してキョロキョロ見まわすと、
骨があっちこっちにバラバラと落ちている。

「この辺でくたばった動物がなんかに食い荒らされんだろう。」

そう思いながらも、全部絞り出してからなんとなく周りをうろうろしたそのとき！



山の斜面にかけて骨が大量に落ちているのが見つかって・・・・・



その奥には、はぎ取って打ち捨てたであろうイノシシの毛皮や骨が！



狩猟後にここで解体されて残滓を処分されたのか・・・

解体後の残滓の処分・・・

それにしてもちょっと後処理がひどすぎるなぁ。
と思っていたのだけど、しかしそれだけではなかった。




斜面の底の底にはとんでもない物が！




なんとイノシシと鹿がそのまま丸々捨てられているではないか！


そう言えばここに来る途中で１０基近い箱罠が設置されていたが、
もしかして狩猟ではなく駆除のためで、
死体は処分に困って捨てられたのではないだろうか。。。

まぁ狩猟だろうが駆除だろうが残滓は埋めるなり焼却するなりがマナーであるのだが、
残滓どころかそのままうっちゃられているだなんて。。。




ダムの様子を見に行ってからの帰り際に、
仕掛けられていた箱罠の様子をじっくり見てみる。



標識から有害鳥獣と推測できるが、
記されている日付は去年の状態で無効のもの。



中には日付や名前すら読み取れないものもあり、
少し茂った場所に設置されていた罠は標識すらついていませんでした。

先日雨が降ったにもかかわらず、
すべての罠には撒かれたばかりとわかるサラサラのヌカが確認でき、
そこからちょくちょく見回りにも来て、まめな人物であろうことが推測できるが、
そのマメな性格を標識の設置や捕獲後の鳥獣の処分にも活かしてほしいところ。

っていうか標識にに至ってはマメ云々でなしに、
普通にこれ違反モードなことだからね。

残滓にしても、仮に捨ててる場所が自身の土地であったにしても、
凍土とかで埋葬できないで生態系に影響がない場合に限り認められることであって、
普通に俺みたいなのが車で行き来できる場所に放り棄てるんは完璧アウトだかんね。


そうじゃなくても、殺した猪鹿に申し訳ないと思わないんかね・・・

谷底から引き上げられるならぜひ持って帰りたいくらいだが、
そう思う俺とは、そもそも獲ってる理由が違うんだろうな。

かつて俺に、猪は背肉以外は犬の餌！モツなんか心臓とレバー以外捨てる！
と偉そうに語った、ただ皆でテッポーぶちに行って獲ることが楽しいんだ的の、
獲ったからにはちょっと食べてやるわ。みたいな自称ベテランのクソジジイがいたが、
それとはまたちょっと違う感じの・・・・・

もう完全に害獣というかなんというか、
わざわざ獲って殺してそのまま崖から放る際のその心境を考えると、
ほんと生きてても死んでても邪魔臭え物扱いに近い心境なんじゃねえかと思う。

害獣に対して憎い気持ちは痛いほどわかるけど、
あいつらだって必死に生きてるわけだし、
人間が自分の生活のためにその命を奪うんだから、
殺すにも殺した後にもそれなりの礼儀を尽くしてほしいよな。
それは人間にしかできないことなんだから。

まぁこれは俺なりの礼儀だが。
仮に害獣でも俺は獲る過程を楽しんだし、
獲った後も楽しませてもらったし、
だからこそ獲ったそいつらは記憶にも残っているし、
「何言ってんのこいつ？頭大丈夫？」と思われるかもしれないが、
死んでいったやつらに対しては、俺に殺されて良かったね。みたいにな気持ちがあるけどな。
（衰弱死させたイノには申し訳ないが。あいつだけはほんとゴメン。）

ってか、よく見ると酒瓶とか水槽とかも捨ててあるし、
同じ奴だとしたら害獣だとか目的だとかそれ以前に、
もう人として完全に終わってるやつなんだと思うわ。


戻る
ハンターハンターの部屋
五目の部屋
TOP

---